今年に入り、その明るいキャラクターとは裏腹に、母に苦しめられた過去を打ち明けたLiLiCoさん(42)。赤裸々トークが話題の遠野なぎこさん(33)もまた、母との関係に悩んだ一人。その壮絶な過去を基にした小説『一度も愛してくれなかった母へ、一度も愛せなかった男たちへ』(ブックマン社)が、3月29日に発売予定だ。2人が語る「母という悪魔」とは――。
なぎこ(以下な) 実は私、摂食障害なんです。思春期に体重が増えたときに、母親が「吐け。吐いたら太らないから」って。今考えるとあの人も吐いていたんです。偏った美に異常な執着心がある。摂食障害って治らないんです。一生、あいつのためにこんな病気になっていなきゃいけないんだって……すごく悔しい。
LiLiCo(以下L) ひどいね……。
な 私が特定の彼氏をつくりたがらないのは、男に依存していた母親の逆をいきたいから。ちょっとでも似ているところを見つけると耐えられない!
L ふとしたときに自分が母に似ていることがわかると、子供が欲しいとは思えないんだよね。もし産んだら、絶対お母さんと同じ育て方はしないって思うんだけど、もしかしたら母も祖母に罵声を浴びせられて育てられたかもしれない。それが連鎖になっていて、自分も同じことをするんじゃないかって……。
な 私も、子供を産むのがすごく怖い。DNAが怖いです。結婚はしてもしなくてもいい。ひとりで生きていく覚悟はできています。
L 親にこういうことされて育っているから、男を愛するっていうのも難しいよね。
な 愛の基準がわからないですよね。
L 私が母について話すようになったのは、昨年母がなくなったからでもあるの。なぎこちゃんのお母さんは健在で、今度(母との関係をつづった)本も出すんでしょう? 大丈夫なの?
な たぶんいちばんのプレゼントですよ。悲劇のヒロインになることが大好きな人ですから。本を出すにあたって、マネージャーと編集長が母に会いに行ってくれたのですが、「私は何を言われてもいいけど、あの子にこれだけは伝えてください。私より先に死なないで」って、ワーッと泣きながら言ったそうですから。
L 演技派だね! もうお母さんにアカデミー賞あげないと(笑)。