3月初旬の午後、春の優しい日差しを浴びてゆっくりとウォーキングする大塚範一アナウンサー(65)の姿があった。
大塚アナに白血病が発覚したのは’11年秋のこと。抗がん剤治療を経て一度は退院、情報番組のレギュラー出演も内定していたが、昨春に再発。臍帯血移植を受け再び退院し、今春のテレビ復帰を目指していた。しかし、今回本誌が目撃した彼は、以前に比べかなりやせ、歩行のために杖を手にしていた。
「大塚さんは、昨年10月5日の『めざましテレビ』の特番に電話で出演しましたが、画面に姿を見せることはありませんでした。そのときは投薬治療の副作用などもあって顔が丸くなり、明るく元気な大塚さんのイメージとはほど遠かったため、テレビカメラの前に立つことは見合わせたそうです」(フジテレビ関係者)
ゆったりとした足取りで歩く大塚アナに、記者は声をかけた。
「いやぁ。いまは、お話しできることはありません……」
そう語る彼の声に、テレビでおなじみの張りはなく、少しかすれていたようだった。
――復帰の時期は?
「お答えすることは何もございません。現在療養中なので。そうじゃなかったら、どんどん(テレビに)出ていますよ。僕も普通の状態じゃないですからね……。はい、これで失礼します」
そして去り際には、「お疲れさま」と、記者を気遣う“大塚さん”らしさものぞかせてくれた。
「テレビ復帰の目途が立たないことに、大塚さんが焦りを感じていてもおかしくないでしょう。4月からのレギュラー番組も、特番への出演も今のところありませんからね」(前出・フジテレビ関係者)
病気との苦闘を乗り越え、テレビに戻ってきてくれる日を、たくさんの人が待っている。