信じられないような騒動が立て続けに起こっている今。常に「心の在り方」を訴えてきたスピリチュアリスト・江原啓之さんは、現在の状況に危機感を募らせる。これまでの“常識”が通用しなくなっているいまを、どう生き抜くのか――。
「私も『ストーカーに遭遇した』『友人が殺されてしまった』という方から『なぜこんな理不尽な目に遭うのでしょう。“人生には必要なことしか起こらないと江原さんは説いていますが、懸命に生きているのになぜなのですか?”』というような質問を受けることがあります」
これについて江原さんは、現代の人たちはこの理不尽な世の中にあって無防備すぎる、お人よしすぎると警鐘を鳴らす。そして、真実を見極めるための想像力を高め、生きる心がけを強化させることを説く。
「あらゆる厄災から身を守る対策のヒントとしては“人事を尽くして天命を待つ”ということ。一例を挙げると、人は死んだ後でも厄災を残します。相続の問題に至るまで何も決めずに亡くなると、残された人が苦境に立たされることがよくあります。『いいじゃないの。元気なときのことしか考えたくないんだから!』という人が多いですが、まさに身勝手そのもの。生前整理を何もしていない人は、残された人にどんなトラブルが起きるか、想像してみたことがあるでしょうか」
そうした意味で、江原さんはエンディングノートを書いておくことの大切さを説いている。
「いざというときのために腹をくくり、準備をしておく。そうすれば心丈夫でいられます。万策を講じたうえでもうまくいかなかったら、そのときはそれを受け入れることもできるでしょう」
みな、この野戦のような時代に戦々恐々と生きている。それでもなんとかして闘い、説得して他者を変えよう、学校を変えよう、社会を変えようと十分頑張ってきた。だからこそ、もうこれ以上、理不尽なことに流されてはいけないと江原さんは諭す。
「学校でいじめに遭っていて通うのが大変であれば転校する。危険を察知したならそこから去る決断も大切です。そして、ひとつずつでも“無知”を“知”に変えていき、自分の身は自分で守ることが最善の道なのです」