10月2日にスタートした『玉木宏の秘境ふれあい紀行』(BS朝日)。全国で1万2千種類に上る「郵便番号」をカギに、玉木宏が「旅人」となり、日本の知られざる秘境を訪れる番組だ。

 これまでも国内外を旅してきた玉木が、地元の人たちとふれあい、古きよき日本の歴史や風土を再発見していく。また、道中で彼が撮影した写真から、1枚のポストカードを作成していくという。

「旅番組は数多くありますが、地上波とは違ったBSという枠で、ゆったりと、そしてディープなところも見せられる番組にしたいと思っています。地元のみなさんとふれあう中で、ただ秘境を映すだけではなく、そのバックボーンまでしっかり描ける番組にしていきたいですね」(玉木)

 初の冠番組ということで、本人もやる気十分!12月4日に放送予定の、東京都檜原村でのロケに同行した。檜原村は、東京都唯一の「村」だ(島嶼部を除く)。都心から西に約50キロほどだが、人口は約2千400人。コンビニはおろか、駅すらない。手つかずの自然が残る、文字どおりの“秘境”だ。

 空は澄み渡り、さわやかな風が吹き始めた、秋の一日。朝8時、こんにゃく芋畑が広がる一本道を歩くシーンから、撮影はスタートした。最初に訪れたのは、毎朝7時から稼働しているこんにゃく工場の「井上食品」。自慢のこんにゃくを試食させていただく。

「密度が高いというか、歯ごたえがありますね。こんにゃくって、こんなにおいしかったんだ!」と、とくに玉木が気に入ったのは、こんにゃくの刺身。ゆず味噌をつけていただくと、箸が止まらない!

 次に訪れたのは「染工房シゲ田」。築100年の古民家で繁田夫婦が営んでいる染もの工房だ。ここでは藍染めを初体験することに!

「染料の状態や気温、湿度で出る色が変わるんだけど、今日は、相当いい色が出たよ!いい男がやると、色もよくなるのかな!」との繁田さんのお褒めの言葉に、玉木も思わずニッコリ。

 その後、『神戸国際マス釣り場』でのマス釣り体験を経て、撮影クルーは「神戸岩」に移動。神戸岩は高さ100メートルの大岸壁で、東京都の天然記念物に指定されている。渓谷にある洞窟を通り抜けた先にあり、2枚の岩が渓流を挟むように対峙している。

「東京都にこんな色濃い自然が残っているんだと、感動しました。都心に住んでいると、モノがあふれすぎていて、それが当たり前になり、精神力が弱くなったりします。でも、こういう場所で暮らす人たちは、強くて逞しい。雄大な自然が身近にあるから、心も穏やかですよね。こんな東京を発見できて、素直にうれしかったです」(玉木)

 11〜12月の放送では、ここで紹介したほかにも、玉木は東京の秘境を訪れる。そこにはどんな出会いがあるのか、楽しみだ。

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