「講堂で双子の坊やたちの名前が続けて呼ばれたときです。ご主人がビデオを回すその横で、感極まったんでしょうね。千野さんは真っ白なハンカチをバッグから取り出すと、そっと目頭を押さえていました」(出席した父兄)
花散らしの雨が降った4月上旬の朝9時過ぎ。東京都内の名門私立小学校で、入学式が行われた。双子の男の子(6)を連れてやって来たのは、元フジテレビアナンサー千野志麻(37)の夫・横手信一氏(47)。故福田赳夫元首相の孫にあたるセレブ一族だ。その5分後、千野が大きな黒い傘を差し、校内へと入って行った。
千野は’13年1月に帰郷中のホテルで死亡事故を起こし、以後いっさいの芸能活動を休止している。
千野がわが子の晴れ舞台で嬉し涙を流したのには、じつはもう一つの理由があった。夫の横手氏は昨年夏、一部週刊誌で「放射線治療科に通院」「深刻な病気」と報じられた。それがこの日、“奇跡の復活”を遂げていたのだ。日焼けした顔が健康回復を窺わせる。息子たちの晴れ姿を見て、晴れ晴れとした笑みを振りまいていた。
校門から出てきた千野に「おめでとうざいます」と声をかけた。
「ありがとうございます」
――ご主人もお元気そうで安心しました。
「ああ、はい……」
横手氏にも声をかけたが、「どうも、どうも、どうも」と連呼するだけで、家族とともに足早に去って行った。