「盗んだ金品は、ほとんどブランドリサイクルショップに売られていたそうです。取調べに対してA被告は『私の息子は発達障害を患っていて、服を買ってあげれば精神的に落ち着く。だから息子に服を買ってあげたかった』と供述していました。お金はすべて長男の衣服代に使ったと主張していますが……」(前出・捜査関係者)

 神田うの(40)の自宅から元ベビーシッターが金品を盗んでいたとして、懲役2年4カ月の実刑判決が下った事件。うのが提出した被害総額は時価にして3千万円は下らないという。だが、A被告(60)は控訴。現在は保釈され、家族と自宅で暮らしているという。

「うのさんは、Aさんのことを本当に信頼していたんです。だから今回のことで『もう誰も信じられない……』と人間不信になり、何も手をつけられない状態になっていました。また長女も子供心に何かを感じ取っているのか、最近では元気がないそうです。うのさんは、そのことでもとても心を痛めています」(うのの知人)

いったい彼女は事件についてどう考えているのか。本誌は都内にあるA被告の自宅へと向かった。午前11時過ぎに夫が仕事へ出かけると、30分ほどして彼女が出てきた。髪をまとめ上げ、黒の柄物ワンピース姿。手には有名デパートの紙袋などを3つ持っている。バッグは、うののブランド「UNO KANDA」のものだった。

記者が「Aさん!」と声をかけると、「はい?」と応え立ち止まる。

――女性自身です。神田うのさん宅での窃盗事件で……
 と切り出すと、A被告はハッと驚いたように表情を変え、足早に歩き始めた。
「そういうことは、はい、話せないんです」
 記者とは決して目を合わせず、歩みも止めない。

――控訴して保釈されているそうですが?
「一切そういうことはお話してはいけないことになっていますので。私とのやり取りは“なし”にしてください。すみませんが、出かけますので」
 ふと彼女の指を見ると、高級そうな指輪が。ちりばめられたダイヤのようなものがキラリと光っていた。

――なぜ何度も金品を持ち去ったのですか?
「お話できません」

――謝罪や賠償については、どうお考えですか?
「誤解を招いてもいけませんので。申し訳ありません」
 そう言い残すと車に乗り込み、去っていった――。

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