「相方の芥川受賞後『格差コンビ』と言われたり、どこかのお偉いさんが相方のところへ挨拶に来て、そのまま話し込んで僕は蚊帳の外とかいろいろありました。でも、37(歳)にもなれば『世間とはそういうものだ』とわかっているから腹は立たなかった。むしろ、相方のほうが”受賞”や”格差”をネタにしている僕を見て『うまいこと乗って』と腹を立てたんじゃないかな(笑)」
そう語るのはピースの綾部祐二(37)。相方・又吉直樹(37)が7月に小説『火花』で芥川賞を受賞してから3カ月。初主演となる昼の連続ドラマ『別れたら好きな人』(フジテレビ系)の収録の合間を縫って、“ピースのその後”について明かしてくれた。
「これからもコンビの在り方は変わらないでしょうね。相方が受賞したことで、新たな笑いを模索していくこともないし、これまでと同じスタンスでやっていくことになると思います。相方も同じだと思います。彼は、ああ見えても僕より確実に負けず嫌いで頑固だし、自分の思いを成し遂げたいという気持ちは人一倍強い。芥川賞をもらったことで『どうだ、見たか!』と言いたい人たちがいるんじゃないかな。口に出しては言わないけれど……。コンビの”絆”とか”愛”について聞かれることがありますけど、僕らにはそういうものはないですね。だから、よく『「ピース」は仲が良くない』と言われました」
コンビ愛や絆はない、と言い切る綾部。では“2人を結びつけるもの”は何なのか――。
「確かに、僕らは一緒に食事をしたり、飲みに行ったりすることは少ないけれど、仲が悪いわけじゃない。2人とも『いいな』と思うことや『いやだな』と思うことが不思議なくらい同じ。コンビの絆や愛についても『ええやん、そんなの』で一致している。つまり、考えていることや、価値観がほとんど共通しているんです。だから、”絆”や”愛”がなくても解散することはないだろうし、仮にどちらかが解散を口にした場合でも、最終的には『そうか。わかった』と言って、しこりを残すことなくのコンビ別れすると思うんです。 そういう意味では、僕らはちょっと変わったコンビかもしれないですね(笑)」