「家族のいない時間に1人でドキドキしながら見ています」−−『女性自身』読者世代が忘れかけていた恋心にひそかに火をともすドラマ、それが『コントレール〜罪と恋〜』(NHK・金曜22時〜)。
無差別殺人事件で夫を失った文(石田ゆり子)。事件から6年後、切り盛りするドライブイン『コントレール』で出会った暸司は、決して愛することを許されない、夫をあやめた男だった……という、大石静が描く大人の女のラブストーリーだ。
文が、運命的に出会ってしまったトラックドライバーの暸司。トラウマを抱え、すべてを捨てた、この元弁護士を好演するのが井浦新(41)。
《海で1人泣いているときに来てくれる井浦新、1人ください》《一家に1人、井浦新欲しい》と、40代女性が「理想の恋愛相手」として熱視線を送っている。本誌は、そんな井浦を徹底解剖するため、ドラマの撮影現場を直撃。暸司がいつも着ているネイビーのシャツ姿で彼は現れた。
「夢を失った暸司が、女性に夢を与えているというのは興味深いです。どう皆さんの心に響いているのでしょうか」(井浦・以下同)
愛してはいけない女性を愛してしまった暸司の切ない表情に世の女性たちは胸キュン。暸司のシャワーシーンを楽しみにする女性も多い。
「勝手にしてください(笑)。と言いつつ僕も、シャワーシーンは力を入れて撮っていました。でも間違えてはいけないのは、僕と暸司はまったく違うということ。僕が家にいたら大変ですよ」
本人いわく素顔はとても“活発”なんだとか。だがこの活発さは生まれながらのものではないと言う。
「子どものころはあまり言いたいことも言わず、静かで寡黙。暸司のような存在でした」
それが大きく変化したのは役者の仕事を始めたとき。
「多くの人が意見を言いながら“ものづくり”をしている現場に触れたんです。『このままじゃいけない』と思いました。自分に正直になり意見を伝え、そして“ちゃんと争う”ことで、たとえネガティブなものが出たとしても、ぶつかった後に生まれてくるものがある。それが“ものづくり”に真摯に向き合うことになると思ったんです」
“ものづくり”に予定調和は不要。それからは“自分の心に正直に”をモットーに生きるようになった。
「だから問題を起こすこともあります。周りからすると僕はきっと“面倒くさい”存在。マネージャーも、『そこでそのひと言、いらないよ』と、いつも感じているはず。夢中になる子どもの純粋さが無意識に出てしまう『とっつぁん坊や』なんですよ(笑)」