11月中旬、夜9時過ぎの東京・神田神保町。木枯らし1号が吹く冷え込みのなかで20代半ばの女性が10数人、シャッターが下ろされた大型書店の玄関前から中を覗き込もうと背伸びをしていた。しばらくして到着した1台のワンボックスカーから1人の男性が降りてきた。
「あっ、源クンだ!」
「素敵、かわいい!」
歓声を浴びているのは、星野源(35)。新垣結衣(28)と共演するドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)の視聴率はスタート以来、右肩上がりだ。星野が作詞・作曲をしたエンディングテーマ『恋』に乗せて踊る“恋ダンス”も大ブレイク中。ドラマではガッキーに好きと言えない煮え切らないエリートを演じている星野だが、明るい性格で常にキャストの輪の真ん中にいると撮影スタッフは話す。
「『笑ってはダメ』という演出家からの指示があると、共演の古田新太さんや藤井隆さんはわざと星野を笑わせてNGを出させるんです。星野が言うには『我慢比べみたいな現場だ』ということですが、逆に耐えるしぐさや表情で相手を笑わせるなど、いつも現場を盛り上げているみたいですね」
主役としてみんなの士気をあげていこうという星野の思いはスタッフにも伝わっている。
「女性相手にも細かい気配りができる人なんですよ。たとえば寒風吹きつける横浜みなとみらいのロケでは、手を温めている女性スタッフに後ろかえらそぉーっと近づいて、『これを飲めば温まるよ』ってお茶を自然に差し出すんです」(前出・撮影スタッフ)
さらに星野のストレートな“気配りの言葉”が周りを癒しているのだという。テレビ局関係者が語る。
「ときには15時間ぶっ続けなんてハードな撮影現場で、新垣さんもお疲れモードです。でも星野さんが『君と一緒にいられるなら、15時間もまったく苦にならない』と励ましてくれたおかげで彼女も癒され、元気をもらっていました」
取材を受けているときにも、隣にいる新垣にこんなことを言う。
「『カメラの前に立つとまぶしくて目がくらむようなオーラを放つ』『きみはどうしてそんなに輝けるの?』なんて平気で言えるんです。そんなストレートな星野の表現がガッキーのツボにはまったようで、いつも星野のそばで楽しそうに話しています」(前出・撮影スタッフ)
ストレートな星野の「魔法のフレーズ」で盛り上がる、“逃げ恥”の現場。右肩あがりの好調ぶりは、まだまだ続きそうだ。