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「正解のない仕事だと思っているので、満足することはありません」

 

記者の目を見て話すのは、入社6年目のTBSアナウンサー・国山ハセン(27)。昨年4月にリニューアルしたニュース番組『Nスタ』(毎週月~金15時49分から)で、井上貴博アナウンサー(33)、ホラン千秋(29)とともにキャスターに抜擢されてから1年がたった。

 

「この1年で、現場に出てニュースを伝える難しさを実感しました。取材現場では現地の人の気持ちに寄り添い、何が問題で何を伝えるべきなのか、目で見て、肌で感じたことを大事にしています」(国山アナ)

 

1月には、本白根山の噴火が起き、取材に足を運んだ。

 

「噴石を触ったり、危険を感じた方からお話を聞いたりし、自然の恐ろしさや過酷な状況を伝えるとともに、いかに地元の人から愛されている山かということも知ってほしいと思っていました。僕が求められるのは、自分の話し言葉で、現場の熱量をどれだけ伝えられるかということです」(国山アナ)

 

国山アナをキャスターに抜擢した理由を、『Nスタ』の谷上栄一プロデューサーは次のように明かす。

 

「120人もの番組スタッフや全国の記者が取材してきたニュースを最後にお茶の間に届けるキャスターに必要なものは“目力”だと思っています。原稿を読むのがうまいことはもちろん、いかにカメラ目線で自分の言葉を伝えられるかなのです」(谷上プロデューサー)

 

実は、国山アナとは一度も会わずに、画面から伝わる“目力”で起用を決めたという。

 

「国山くんは、現場に行っても、自分が伝えるべきことをどん欲に探そうとしている。クールな風貌ですが、自分で体感したことや感情を大切にする。そんな熱い思いが、これからも画面からにじみ出ていくことを期待しています」(谷上プロデューサー)

 

南北首脳会談、北朝鮮の木造船の乗組員が窃盗を働いた北海道の松前小島、平昌五輪……現場取材は“まだまだ修行中”と語る国山アナ。将来に見据える夢とは--。

 

「いつかはメインキャスターをやりたい。ニュース番組でもスポーツ番組でもどんなジャンルでも。そのためにも経験を積んで、スキルを高めていきたいです」(国山アナ)

 

国山アナの瞳は、どこまでも澄みきっていた。

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