新たな東京のリーダーを決める東京都知事選が14日告示され、元防衛相の小池百合子氏、前岩手県知事の増田寛也氏、そして元キャスターでジャーナリストの鳥越俊太郎氏など16名が立候補を届け出ました。7月31日に投票となるわけですが、今回電撃出馬や直前での出馬取りやめなど、事態の急変もあったため、ワイドショーで注目される日も多いように感じます。
そんな中ひときわ目立っていたのが、政治家……ではなくお笑い芸人、オリエンタルラジオのあっちゃんこと、中田敦彦さんの存在です。
もともと朝の情報番組にレギュラー出演していたオリラジ中田さんですが、最近はそのコメント力が鋭すぎて、たびたび注目される存在に。今回の都知事選に関しても鳥越氏に対して「僕は好感持ってるんですけどね」と堂々とコメント。賛同できるかは個々人で異なると思いますが、堂々と政治論やニュースに切り込む姿は、芸人ではなく文化人の空気さえ感じます。
しかし、彼の意見は鋭くても、常に「お前が言うか!」とネット上では批判の的になっています。その理由は彼の好感度が関係しているのか探っていくと、全ての人が参考にできる凄さと、パーフェクトヒューマンぶりに気づくことができました。
■オリラジ中田が叩かれるのは本業とのバランス不足
オリラジあっちゃんがどのように叩かれているのか、ご紹介すると、「なんか偉そう!」「芸人がコメンテーター、文化人気取り」などの声が多いようです。偉そうかは別として、芸能人がコメンテーター業に進出するのはなにも珍しいことではありません。ダウンタウンの松本人志さんや、ロンドンブーツの田村淳さんなど、“文化人気取り”の度合いでいけば、もっと濃い芸人さんがいるのが現状です。
ではなぜ、そんな中でもオリラジあっちゃんはプチ炎上を繰り返すのでしょうか。最大の理由は、お笑い芸人としての評価と、鋭いコメント力のアンバランスさにありそうです。
オリエンタルラジオといえば、最近 「パーフェクトヒューマン」の歌ネタで再ブレイクしたばかり。しかし、あくまでも歌ネタであって、漫才でもコントでもない彼らのパフォーマンスには、人気は集まっても芸人としての評価アップにはつながっていないように感じます。
デビューから一貫してリズムや歌での笑いを表現してきた彼らですが、変化球な芸風は彼らの評価アップにはつながっていない。それが原因で、コメンテーターなどお笑い以外の活動を行ったときにも、周りからうがった目で見られてしまうのかもしれません。
■炎上も歌ネタも育メンとしての賢い選択?
芸人としてなかなか万人受けしないオリラジ中田さん。しかし彼は密かに、あるチャレンジングな試みを行っていることを、みなさんはご存知でしょうか。
それは、本格的な育メン活動。
実はかなりちゃんと育メンとして活動しているのです。具体的には週1?2休を事務所に伝え、朝は必ず家族そろって朝食を食べ、早く帰宅する日はお風呂も寝かしつけもやるそうです(しかも週2?3回も)。不安定といわれる芸能界で生き残りながら、しっかりと子育てに参加する中田さん。これって凄いことです!
しかし、当然仕事に避ける時間は減っていきますので、時間確保と引き換えに仕事の質や費用対効果を高めていく必要があります。そういう前提条件の元で彼をみていくと、二次使用が見込める歌ネタは費用対効果が高いし、地方へ行くロケ仕事よりも炎上しても番組を盛り上げられれば評価されるコメンテーター業を強化するのは、彼にとっては戦略なのかもしれません。
どれも結果を出さねば意味のない話ですが、子供をきっかけに仕事の質や立ち位置を変える生き方は、子を持つサラリーマン男性には参考になるし、女性の皆様はぜひ、あっちゃんの戦略を旦那様に勧めてみてはどうでしょう。
歌以外もパーフェクトヒューマンを目指すオリラジ中田さん。今後の活躍と炎上が、少しだけ楽しみなのは私だけでしょうか。