失敗続きの経験から著者が導き出した、超効率的な勉強法を一挙公開!!
宮川 友里(ミヤカワ ユリ)/Twitter→@miyakawayuri ・Facebook→yurimiyakawa.toeicmethod
広島県出身 慶応義塾大学商学部卒業 慶応義塾大学大学院商学研究科卒業 東京共同会計事務所入社(現職)
入社時は証券化アドバイザリー&SPVアドミニストレーション部(現フィナンシャル・ソリューション部)に所属しSPC管理を担当。その後外国人マネージャーアシスタント、代表パートナーアシスタントを経て、外資系事業会社のフル・アウトソーシング業務(アカウンティング業務、レポーティング業務、資金決済業務等広義の経理業務)を担当。現在は、事務所の新規ビジネス開発に携わっている。元ライブドア社長で、現在小僧com社長の平松庚三氏の勧めもあって、本連載を始めることになった。
≪Rule 3≫ たった8,500円で850点~その3
前回は、私が信頼するTOEICテスト対策のカリスマ、ロバート・ヒルキ氏の『新TOEICテスト直前の技術(テクニック)』(以下、『直前の技術(テクニック)』)をなぜ私がオススメするのか?をお話しした。
今回は、『直前の技術(テクニック)』について、さらに話を進めよう。
✔ 『直前の技術(テクニック)』で身につけるべき2つのこと
FILE 11で、3カ月で850点を取得するためのスケジュールについて書いた。そのスケジュール表を再掲しよう。
私のメソッドでは、『直前の技術(テクニック)』を最初の2週間で終えることになっている。
最初に『直前の技術(テクニック)』をやることの目的は以下の2つだ。
〈1〉本書に書かれている各 Partの技術(テクニック)を知り、その技術(テクニック)を実際の問題の中でどう使うか?を理解すること。=テクニックは使えないと意味がない!
〈2〉理解した技術(テクニック)を使って、まずは50~100点スコアアップさせること。=スコアが上がらないテクニックは意味がない!
FILE 3でお話しした通り、TOEICテスト850点というのは“英語の基礎力と少しのテクニック”で取れるスコアだ。
であれば、まず「基礎力」を身につけてから「テクニック」に進むのが正しい道筋じゃない?と思われるかもしれない。
しかし、私のメソッドは違う。
最初に、「テクニックを身につけよう」というものなのだ。
わずか3カ月でTOEICテストで850点を取るには、ムダな勉強は許されない。そんな「効率最重視」の視点からすれば、まずテクニックから入るのが正しい。
ただ、ここで注意したいのが、“テクニック”といっても、TOEICテストにおけるそれは、単なる「小手先のワザ」ではないということ。
FILE 10でお話ししたとおり、時間との戦いであるTOEICテストにおいて、“テクニック”は「不可欠な技術」なのだ。その“テクニック”なしに、TOEICテストでハイスコアを取得することは不可能と思ってもらっていい。
もちろん、基礎力を軽視しているわけではない。基礎力となる「必要な単語」「必要な文法」の勉強は、あえて次の段階で行うのだ。
ハイスコアをとるために「不可欠な技術」というものを学習の最初に概観し、TOEICテストの本質を知る。そのことで、格段に効率的にハイスコアを取るための地盤を築くことができるからだ。
✔ 学習スタート!
では、いよいよ『直前の技術(テクニック)』を使って具体的に勉強していこう。
本書を手元にご用意を!
『直前の技術(テクニック)』は、1冊を2週間(14日間)で終えることを目安にする。
その際のポイントは、
★1日目(P.12)~11日目(P.188)のみを11日間でやる!
★模擬試験問題(P.217以降)はやらなくてよい!
★余った3日間は、どうしても勉強ができなった日のための予備日とする!
の3点。
せっかく11日間かけて、テクニックを身につけたのだから、模擬試験で実力を試したほうがいいと思うのがふつうだろう。でも、この段階ではやらなくていい。
それは、なぜか?
スコアが取れないからだ。やってみても、思ったほどスコアが取れなくてショックを受けるだけだろう。
――それでいいのだ。
この段階では、テクニックは身についていても、”基礎力”とそれを正解に結びつけていくための“解答力”が身についていない。だからハイスコアを取ることはできなくて当たり前なのだ。
しかし、焦る必要はない。
本書を2週間で終えた後、3週目から別の参考書(『新TOEICテスト スーパー英単語』など)を使って、”基礎力”と”解答力”を身につける訓練をしていく。なので、今の段階で模擬試験に手をつける必要はまったくない!
✔ 本書の学習の基本ステップ
『直前の技術(テクニック)』の学習手順は各Partとも基本的には同じなので、その基本ステップを示そう。
(1)「攻略の基本!」を読む。
FILE 11でお話ししたとおり、「攻略の基本!」として挙げている3つのポイントこそ、各Part攻略のエッセンスだ。まずはここをしっかり読もう。
(2)各回に登場する「技術(テクニック)」をまずは一読する。
たとえば学習1日目を例にしていうと、「技術1」の「質問に登場した単語を含む選択肢は選ばない」をはじめとして、「技術3」まで3つの技術が書かれている。まずは、この3つに目を通す。
これは、その日学習すべきことの全体像を把握することを目的としている。全体像を把握することは、物事を効率的に進める上で実はとても大事。そのことで頭がスッキリ整理され、ムダなくスムーズに理解が進むからだ。
完全に意味を理解する必要はないので、まずは技術の部分だけを一読してみよう。
(3)各技術(テクニック)を1つひとつじっくり読みながら、実際に問題を解き進める。
技術(テクニック)を読んだだけでわかった気になっていても、それを「実際の問題でどう使うのか?」を体感しない限り、テクニックを使えるようにはならない。なので、必ず問題を解きながら進める。
ただし、ここでの目的は、問題に正解することではない。
技術(テクニック)が意味することを、実際に問題を解く中で感じることに力点を置いて欲しい。
(4)各回(3)まで終わったら、「技術(テクニック)」を今一度最初からざっと眺めて、各技術(テクニック)の意味することがすぐにイメージできるか?を確認する。
その日に学習した各技術(テクニック)を振り返り、それぞれの意味することがすぐにイメージできなかったら、もう1回じっくり読み返して理解する。すぐにイメージできるようになれば、その日はこれでOK!
以上が、『直前の技術(テクニック)』を使った学習の基本ステップだ。
ちなみに、1日目(Part 2)はページ数にして15ページ分。集中してやれば、50分程度で十分に終わる分量だ。
TOEICテストの型式に不慣れな人だったら、もう少し時間がかかってしまうかもしれない。しかし、何度も繰り返すように、TOEICテストは時間との戦い。
各Partの学習は50分程度で終わらせる――そのように決めたら、「その時間内に集中してやるべきことは終わらせる」という感覚を、普段の学習から意識して身に付けてほしい。
次回は1日目、2日目で学習する「Part 2」と3日目、4日目で学習する「Part 5」で、ハイスコアをとるために何がポイントか?を、私自身の実体験をもとにお話しする。
それまで、今回お話しした基本ステップに沿って、本書の1日目から4日目までの学習を進めてみよう。
(≪Rule 3≫つづく)