ワタミ、餃子の王将ーー。劣悪な環境で、過酷な労働を強いられる”ブラック企業”で疲弊する人が増えているという。会社や上司から、突きつけられる無理難題にどう対処すればいいのか?今月、三回忌を迎える落語家の超カリスマ・立川談志の弟子として、数々の”ムチャぶり”に応えてきた、弟子の談四楼(62)、談笑(48)、談慶(48)の3人が、解決策を指南!

 

ーー昨今、劣悪な労働環境下で、長時間労働を強いる企業が増えているといいます。

 

談四楼「振り返ると、われわれこそ“超ブラック”だったのかもしれません。ブラック企業の皆さんは、サービス残業があっても、飯が食えるだけの給料は貰えるんでしょ。立川流の前座のギャラは一律2千円でした(笑)。前座時代は、自分が高座へ上がっているとき以外でも雑用をするから、トータルで4〜5時間は働くことになるんです。時給換算して400〜500円」

 

談笑「落語協会は社団法人なので法律を順守しているから、前座にも労働基準法に則った賃金が支払われるそうです」

 

談四楼「『上納金』という制度もないしな。師匠が亡くなってからは廃止されたけど、前座は月1万円、二ツ目は月2万円、真打ちは月4万円を師匠に払わないといけなかった。弟子にとってはバカにならない金額です。こちらは師匠にお金を払わないといけない立場だったんですから、ブラック企業の皆さんは『頭が高い』(笑)」

 

ーーブラック企業ではセクハラやパワハラが横行していて、深刻な問題になっています。対処法はありますか。

 

談笑「辞められない理由があれば別ですが、辞めることに尽きるでしょう。精神的に追い込まれて、病んでからではもう遅い。経営陣たちは、ブラックなことをやってのし上がっていった人たちなのだから。脅迫されて、そこで過酷な労働させられていたら、精神的にも肉体的にもきつくなり、辞めるときによけいに体力が必要になる。だから早いうちに辞めたほうがいいと思います。そういうときは、逃げるしか、方法はないんだと思いますよ」

 

談慶「師匠なら『どんな汚い手を使ってでも逃げろ』っていうでしょうね」

 

談四楼「『どんな汚い手を使ってでも、帳簿と金持って逃げろ』だろうな(笑)」

 

ーーもしも、師匠がご存命だとしたら、ワタミ創業者の渡邉美樹氏を何と評するでしょうか?

 

談四楼「基本的には、お金を持っている人が大好きでしたから。独演会に来て祝儀でも包めば『なかなか、見どころのあるやつじゃねぇか』って評価したかもしれませんね」

 

談笑「師匠はたまたま何かで『魚民』に入ったことがあるらしいんですけど。『“ギョミン”っていう居酒屋あるだろ、あそこはリーズナブルでなかなかいいぞ』って気に入っていたので、渡邉前社長とも相性いいかもしれないですね。あっ、『魚民』はワタミの運営じゃないか!」

 

一同(爆笑)。

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