人間の年齢にすると、み〜んな100歳以上というスーパーご長寿アニマルが大集合!年老いてなお人気者であり続ける彼ら。これからも長生きして私たちを癒し続けてほしいものだ。そんな、日本最高齢の動物たちが見ることができる動物園を紹介!
【アジアゾウのはな子(メス・67歳)】東京都武蔵野市御殿山「井の頭自然文化園」
「世界でもっとも手のかかるゾウです」と担当者が笑うように、1日100キロも食べるはな子の餌作りは大変で、5人がかりで用意している。臆病な性格で、雷が鳴ると小便やウンチを垂れ流して怖がるので、「雷の音がしたら、どこにいても、何をしていても、象舎にダッシュする毎日」。それでも同園ではいまも人気No.1。全国知名度1位の座は明け渡していない。
【コアラのミク(オス・23歳)】大阪府大阪市天王寺区「天王寺動物園」
「長生きした理由はユーカリの好き嫌いがなかったから。うちでは大阪、和歌山、鹿児島、沖縄などの産地から取り寄せていますが、ミクはどこのものでも食べます」と飼育担当者。しかし今はユーカリを自分では食べられないので、「止まり木に座らせて飼育員がハンドフィーディング(手渡しで与える)しているのですが、食欲旺盛でバクバク食べます(笑)」。
【レッサーパンダのクス(オス・23歳)】福岡県北九州市小倉北区「到津の森公園」
「クスがこれほど長生きしたのは、相棒のとんとん(オス・19歳)がいたから」と担当者。「プロレス好きの2匹はしょっちゅうじゃれ合って、激しく組み合います。このレスリングがよい運動に」。最近、両目の白内障が進み、盲目になったが、「老いてなお、食事の量は若いころと同じ」だとか。くすじい(クス)ととんじい(とんとん)のコンビが今も集客に一役買っている。
【クロサイのハナ(メス・48歳)】広島県広島市安佐北区「広島市安佐動物公園」
現在、日本にクロサイは20頭しかいないが、このなかの17頭はハナと、ハナが産んだ子供、孫、ひ孫、やしゃごに当たる。担当者は「日本の動物園のクロサイの歴史はハナの歴史、ハナはサイがどんな動物かを教えてくれたバイブル」と語る。サイの妊娠期間は2年半だが、ハナは同園に来て以来、30年間で10頭の子供を産んだ。
【チンパンジーのジョニー(オス・64歳)】兵庫県神戸市灘区「王子動物園」
ジョニーは2頭の妻、3頭の娘と暮らす一家の長。「面倒見がよく、娘と遊んであげたり、妻同士のケンカを仲裁したり、家族をまとめ、守ろうとする責任感が強い。それが生きがいになって長生きしたんだと思います」と担当者。開園時から63年、そのうち59年をともに歩んできた最長老。