現在、落語家は過去最多の約850人。実力と人気を兼ね備えた若手落語家も増えている。なかでもアイドル顔負けのイケメン落語家は、終演後の出待ち客も少なくないそう。
「イケメンは是が非でも取材しなきゃ!!」と、本誌が意気込んで厳選したのは、育ち盛りのイケメン二ツ目(前座と真打の間の位)3人衆!そんな、落語界に爽やかに吹く新風を紹介。
■柳亭小痴楽(27)
小痴楽さんの父は、人気落語家・5代目柳亭痴楽師匠(故人)。世襲制ではない落語業界のなかでは珍しいサラブレッドだ。
「でも、『落語家になりたい』と打ち明けた数日後に親父が倒れてしまって」
前座修行中には寝坊癖が原因で破門される“事件”も。また、前座時代に寄席の楽屋仕事をサボり、海で真っ黒に日焼けして戻ってくると「オマエ、海に行ってただろ!」と叱られ、楽屋ではバカ話で盛り上がりすぎ「楽屋うるせぇぞ!」と客席からクレームが入るなど、かなりのヤンチャぶり……。もしかして落語界の問題児!?しかし、落語への愛は誰よりも深く、マジメ。
「小説と一緒で、頭を使って想像して楽しめるのが落語のいいところ。どう表現したらお客さんにより伝わるか、試行錯誤しています」
■瀧川鯉斗(32)
鯉斗さんは、目鼻立ちのハッキリしたザ・イケメン。鯉斗さんは17歳で暴走族の総長に。そんな経験から、時間厳守と礼儀には自信がある。
「暴走族は、走りだす時間が決まってるから、実は時間に厳しいんです。落語界も縦社会ですから、僕は小痴楽のような大きい失敗はない(笑)」
役者志望で上京した22歳のとき、瀧川鯉昇師匠の『芝浜』に衝撃を受け、一瞬で落語と恋に落ちた。なんと、打ち上げの席で即刻弟子入りを志願!
「落語って、一人芝居だと思うんです。一人なのに、瞬時にして別人になる面白さ。先輩たちが作り上げたストーリーをどう崩して、いかに自分らしく表現するかが課題です」
■林家木りん(27)
父は元大関清國という木りんさんは、高校で林家木久扇師匠の「学校寄席」を聞き、落語に夢中になった。
「偶然父と木久扇師匠が知り合いで弟子入りをお願いしたのですが、すぐには許可されなくて。次のお正月、浅草演芸ホールの落語会で『木久蔵ラーメン』を売るのを手伝いに行ったら、兄さんたちを差し置いて、僕は1日で200食売ったんです。『コイツは使える』って思ってもらえたみたいで、入門できました(笑)」
落語は難しくとっつきにくいイメージがあるが、1回でも見たらハマると熱弁する。
「見るまでのハードルは高いかもしれませんが、ぜひ一度生の落語界に足を運んでみてください!」