「男の心をわしづかみ」する女性とは、どんなイメージだろうか?
よく、「男性を落とすなら、胃袋をつかめ!」と言われるが、それは「お料理が上手な女性になりましょう」「家庭的な女性になりましょう」ということになるだろう。
他に「男性に尽くす」「男性を立てる」「男性に合わせる」というのも、男性に受けそうなイメージがあるが、果たして本当だろうか? また、そうやって男性に受けたところで、本当にその女性は幸せになれるのだろうか?
そこで、『パートナーシップの魔法~なぜ、この世に男と女が存在するのか』の著者で、数多くの女性やカップルの相談に載ってきた宇咲愛さんに、「本当に男心をわしづかみにする」のはどんな女性かについて、くわしく聞いてみた。
■我慢が不幸を呼ぶ
「釣った魚にエサをやらない」という言葉を、みなさんも聞いたことがあるでしょう。実は、「男性に尽くす」「男性を立てる」「男性に合わせる」といったことを真面目に実行している女性って、この「釣った魚に餌をやらない」的な扱いを男性から受けちゃう典型的なタイプなのです。
先日の夕方、お台場の公園を私のパートナーであるレゴラスさんと歩いていました。夕方の公園は、どこに行ってもカップルが多いですよね。
その時レゴラスさんがふと「あのカップルの女性、きっと、幸せにはなれないよね!」って言ったのです。
私「なぜ?」
レゴラスさん「だって、男の方はベンチに座って楽な姿勢のままなのに、女のコの方は、立たされていて男性に好き放題されているでしょ」
そうなのです。見ていると、あちこち触られています。
レゴラスさん「男性からすると、都合のいい女に成り下がっているんだよね! 男性は、本当に大切にしたいって思う女性には、あんなことはしないもの。少なくとも女性を立たせたまま、というのはあり得ない。愛さんがあの女性の立場だったらどう感じる?」
私は、絶対にありえないって思いました。
そして、その後、私たちは、お好み焼き屋さんに行きました。すると、しばらくして、先ほどのカップルが同じ店に入ってきたのです。
レゴラスさん「若いカップルが、デートで、あんなことになって、その後でお好み焼き?やっぱり、あの女のコは、幸せになれないよ」
そうですよね! あまりに安売りしすぎです。きっと、自分の価値を低く見積もっているのでしょう。
自分を卑下している女性というのは、「こんな私に付き合ってくれる男性は、他になかなか見つからないから仕方ない」とか「合わせないといけない」とか「私が我慢しないと嫌われちゃう」とか思って、言いたいことも言わずに、だたただ、笑顔で相手に合わせようとするのです。
そして、自分のやりたいことをしない、我慢するのが美徳と思っているのです。
だから、不幸なのよ~!
って、私は声を大にして言いたい。
男性にとって都合のいい女性を目指しても、女性の幸せはやってきません。
■女性の涙が文明や医療を発展させた!?
では、どうしたらいいのでしょうか?
ここで、女性と男性の本質について考えてみましょう。
女性は、ひと言でたとえると、「お花」。
そして男性は、その「お花」を探し当てる達人です。
男性は、そのお花を美しく咲かせ続けるために、時には命がけで行動します。
男性の原動力は、「お花」を美しく咲かせ続けることだからです。
ですから、「お花」が「私は、一人でも大丈夫!」と強く咲き誇っていると、男性の出番がなくなっちゃうのです。出番がなくなると、男性としての使命が果たせませんよね。
男性が男性として活躍する方向に向ける――それが女性の役割でもあるのです。
先日レゴラスさんが、ある国の子供たちの話をしました。その国の平均寿命はわずか20歳。その国の子供たちに「あなたの夢は何ですか?」と尋ねると、「大人になること」と返ってくるそうです。大人になる前に、病気か何かの原因で死んでしまう子供がいかに多いか、ということです。
私は、その話を聞いて、胸が張り裂けそうになって、涙が自然と溢れました。
レゴラスさん「男性は、女性の弱いところをちらっと見せられると断然がんばっちゃうんだ。医療の発展も、文明の発展もそのように涙している女性を見た男性が、文明や医療を発展させたのだと思うよ。それが、男性の原動力なんだ。だから、女性らしさって男性に弱みを見せるってことかもしれないね」
女性が、全て自分ひとりでやっちゃったら、男性の出番がなくなるどころか、男性の役割・使命を奪うことになるのですね。
■女性は「お花」。自分で動いてはダメ
実は何を隠そうこの私は、長年、医療介護業界で女を捨て、男性に負けじと闘って生きてきました。ところが5年ほど前に子宮筋腫になり、そういう考え方に変化が起きました。そして「女性らしさってなんだろう」ということに考えを巡らすようになったのです。
それまでは、女性として見られたくない、女性は社会では軽く扱われるんだ!と思いこんで、肩ひじ張って生きてきました。服装も黒ずくめ。もちろん、スカートやワンピースなんて持っていませんでした。
ただ、こんな具合に自分としては女性性を捨てていたつもりでも、やはり「女性らしさ」ということはちゃんと意識していたんですね。レゴラスさんとは、6年ほど同じ医療法人で働いていたのですが、私の働き方は、「本当に女性を感じさせない女性の働き方とは違っていた」と言います。
たしかに私はその当時、看護部長などの管理職を務めていましたが、スタッフには弱い部分や苦手な部分を見せるようにし、なるべく自分で仕事を抱え込まないようにしていました。もちろん重いものや高い所にあるものを取るときには、必ず、男性スタッフを呼んで、お願いしていました。
レゴラスさん曰く、女性を感じさせない働き方とは、そんなことを含めて全てを、一人でやり切っちゃう女性なのだそうです。
そして、男性に手伝ってもらった後は、必ず「助かったわ。ありがとう」と笑顔でお礼を言うことを忘れない。女性にそうされると嬉しくなるのが、男性の本質なのです。病気をしてから、そういうことに改めて気づきました。
また、病気をしてからは、会議で闘志むき出しに意見を戦わせたり、スタッフに細々と注意することはなくなりました。そうすることで、私の女性性はさらに強くなっていったと思っています。
ここまでの話をまとめると、男性の心をわしづかみする女性は、「自ら動いてなんでもやっちゃわない」「男性を笑顔で動かす」女性だということ。
女性は、「お花」というところが、大きなカギです。「お花」は根が生えていますから、自らでは動けない!この特性を知っておくことですね!
『パートナーシップの魔法~なぜ、この世に男と女が存在するのか』
著者:宇咲 愛
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出版社:光文社
発売日:2017年3月16日(木)
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