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’16年4月の電力自由化に続き、4月1日から都市ガス自由化がスタートした。一口にガスと言っても、一般家庭で使うガスには「都市ガス」と、「プロパンガス(LPガス)」、そして70戸以上の団地などの敷地に置くガス発生設備から供給する「簡易ガス」の3種類がある。

 

今回のガス自由化で対象になるのは、都市ガスを使っている家庭だ。都市ガスは、輸入した原料のLNG(液化天然ガス)を陸揚げ後に、気化、臭化などの工程を経て、導管を通して各家庭に供給される。

 

「昨年、新しい電力会社に切り替えた人は予想よりも少なかったと言えます。それは、消費者からしてみると、プランを比較するのが面倒だったり、停電が起こったときなど対処してくれるのかどうか不安だったりしたせいだと思います。しかし、今回の自由化を契機に、ガス・電気を同じ会社から買う『セット割』が、さらに安くなります。固定費の削減を考えている人は、面倒くさがらずに検討することをおすすめします」

 

そう語るのは消費生活アドバイザーの和田由貴さん。電力自由化に比べれば、やや静かにスタートした都市ガス自由化。「セット割」にすればおトクだというけれど、切り替えることに不安を感じる人も少なくないのでは?そこで、和田さんが都市ガス自由化のソボクな疑問に答えてくれた。

 

【Q1】新しい料金はどうやって調べるの?

 

「手間がかかりそうで、調べるのは面倒くさい」と考えている人も多いだろうが、インターネットのウェブサイトを使えば、おトクなプランを見つけることができる。調べ方にもコツがあり、まずは比較サイトの「エネチェンジ」や「価格.com」などで、「自分が住んでいる地域でどの会社が参入しているのか」を探してみよう。そして各社のホームページで、もう一度詳しく料金形態やサービス内容をチェックする“2段階”検索がおすすめだという。

 

「価格.comでは、大阪ガスと東邦ガスエリアでしか検索できませんが(3月27日現在)、手元に検針票の控えがある人は、過去12カ月で使った使用量を月ごとに入力してみましょう。正確に旧プランと新プランの料金が比較できます。またエネチェンジは検針票を持っていなくても郵便番号と使用量の金額がわかれば比較できます」(和田さん・以下同)

 

【Q2】切り替えのため、必要な手続きは?

 

契約を切り替えるときは、まず今の契約内容や利用料金が記載してある「検針票」を準備しよう。記載されている「供給地点特定番号」と、「お客さま番号」が必要になってくる。次に比較サイトやウェブサイトで探したプラン名を確認すること。後は会社のウェブサイトや電話、店舗で申し込むだけ。検針票の「供給地点特定番号」と「お客さま番号」がわかればその場で手続きができる。特に印鑑を押したり、身分証明書を用意する必要もない。そして新たな契約先から供給が開始されるわけだが、次の検針日から新会社に切り替わるというケースが多いようだ。

 

「プランによっては、2年など複数年使い続ける契約となっており、期間中に解約すると違約金を取られることもあるので注意してください」

 

【Q3】工事は必要ですか?

 

電力自由化のときには電気メーターを「スマートメーター」に切り替える作業があったが、今回はそういった作業もないという。機器の買い替えや工事も必要ないが、会社によっては、切り替えるための契約事務手数料などが発生するケースもあるので、チェックしておこう。

 

「新しい会社と契約しても、今まで使っていたガス管をそのまま使用するので、工事は必要ありません。またガス機器の交換も不要です。電力自由化では、ネットワークによって、離れた場所から電気の使用量の確認や供給をコントロールできる『スマートメーター』が新たに導入されました。しかし、ガスの場合は『スマートメーター』に当たるものはありません」

 

都市ガス自由化は固定費節約の大チャンス。ぜひ利用可能なプランを検討してみよう!

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