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「主婦が電力会社を選ぶ基準は(1)料金、(2)企業の信頼度、(3)手続き窓口の対応……といわれます。そこで徹底して料金にこだわることにしました」

 

そう話すのは、消費生活アドバイザーとして家庭の電力消費にくわしい和田由貴さん。4月1日から始まる家庭用電力小売り自由化。これまで電力会社が独占販売していた電気を別の小売り企業からも買えるようになる。

 

とくに東京・中部・関西電力エリアは小売りを開始する新電力会社が乱立。どれを選んでいいのか迷う状況になっている。そこで今回、東京電力管内ですでに契約受付けを開始している4企業を選び、和田さんに解説してもらった。

 

【東京電力】

自由化に合わせ小売り部門を分社化、東京電力エナジーパートナー(以下・東電)としてスタート。

 

「東電はこれまで独占販売してきたため、夜の時間帯の料金が安い『おトクなナイト10』やオール電化家庭用『電化上手』などさまざまな既存プランがあります。このうち基本プランである『従量電灯』(現在、ほとんどの家庭が契約しているのは『従量電灯B』)を除き、ほぼ全廃(現在の加入世帯は最短’20年3月まで継続可)。それを引き継ぐ7プランを発表しましたが、試算すると、驚いたことに割高な料金設定が目立ちました」

 

【東京ガス】

昨年12月、他社に先駆け「ずっとも電気」プランを発表したが、わずか2カ月半後の2月1日、突然大幅値下げに踏み切った。東京ガスの電気契約は、東京ガスが来ていないエリアでもできる。

 

「一般家庭向け『ずっとも電気1』をガス料金とのセット割りで契約できる地域なら、東電『従量電灯B』からの変更で月600〜2千円安くなる。とくに使用量が多い家庭は10%近い節約になります」

 

【東燃ゼネラル石油】

『myでんき』のブランドで電気小売りを展開する東燃ゼネラル石油(以下・東燃)。4社では基本料金最安値だ。

 

「現在、東電『従量電灯B』の電気料金が1万1千500円前後までの家庭は、東京ガスのセット割りが使えないエリアなら東燃のほうが安くなります。つまり、あまり電気を使わない家庭は東京ガスより東燃がトクという試算になりました」

 

【ソフトバンク】

堺雅人のCMでおなじみの「ソフトバンクでんき」。基本的に同社の携帯契約者でないと電気契約は結べない。

 

「じつはソフトバンクは東京電力の代理店なので『スタンダードS』『プレミアム』はプランとして東電とまったく同じ。セット割がある分、東電で契約するならこちらのほうが安くなる料金設定です」

 

地域によって参入会社は異なる。中部、関西地域でも東京電力の参入などで価格競争が激化している。4企業の比較も参考に、自分の地域での最安値プランを探してはいかが?

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