「私たちの番組は、ゲストに『どんなことでも率直に話してもらう』ことをコンセプトにしています。収録中に感情が込み上げ、思わず涙を流してしまう方も多いんですよ」
そう話すのは、韓国・MBC放送の人気バラエティ番組『黄金漁場』(毎週水曜23:05〜)プロデューサーのパク・ジョンギュさん。
毎回、韓国を代表するトップSTARや各界の著名人をゲストに迎え、彼らの本音を赤裸々に暴く名物コーナー「ヒザ打ち道士」が視聴者に大好評だ。
そこで今号では、これまでオンエアされた同番組の名場面をご紹介。プロデューサーのパクさんに“ガチンコトーク”の舞台裏を聞いた。
「多くのゲストのなかでも印象に残っているのは、イ・ジュンギさん(28)。彼はとても話し上手で茶目っけのある人でした」(パクさん)
ジュンギは、’09年4月と5月の2週にわたって番組に登場。司会を務める人気コメディアン、カン・ホドン(39)は、
「ジュンギさんが“同性愛者”という噂は本当なんですか?」と、のっけから単刀直入な質問をぶつけ、会場を沸かせた。もちろんジュンギは笑って完全否定したが、
「映画『王の男』の撮影時は、キャラクターになりきるため
表情や話し方も徹底して女性らしく振る舞っていました。
そのため、共演者やスタッフも僕が同性愛者だと誤解したのか、宿舎には誰も訪ねてきませんでしたね(笑)」
と爆笑エピソードを披露。
「イメージダウンを恐れ何も話さない俳優もいますが、彼は違った。番組に出演することで、それまでのクールなイメージを一変させ、新たな魅力を見せました」(パクさん)
1年越しの出演交渉が実り、’09年12月に番組初登場したのはリュ・シウォン(37)。
番組では、過去の恋愛経験を率直に明かしたうえで、
「ドラマの共演者と『付き合いたい』と思うこともありますが、ぎこちない関係になるのが嫌で気持ちを抑えています。でも実は、過去に一度だけ、共演者に告白したことがあるんですよ(笑)」
と大胆告白。番組を大いに盛り上げた。
司会者、カン・ホドンの鋭いツッコミに、自身の恋愛話をポロリと漏らしてしまうSTARも少なくない。
’08年12月登場のRAIN(27)は、女性タレントとの交際を問われ「ノーコメント」を通したものの、ついに陥落。
「相手の名前だけは勘弁してください(笑)。でも、交際前から『彼女を抱きしめキスしたい!』と思っていたのは事実。それが現実になったんです」と告白し、話題となった。
あの人気ドラマの主演女優が整形告白!
同番組は、韓国芸能界で“タブー”とされるSTARの私生活にも鋭く踏み込む。
ドラマ『私の名前はキム・サムスン』主演女優のキム・ソナ(34)は、’08年5月の放送で、かつて噂になった“ポルノビデオ出演疑惑”に言及。
「最初は笑い飛ばしていましたが、事態の大きさを知り、デタラメな記事を書いた新聞社にみずから乗り込んだんです。
『ここで服を脱ぐから本当に私かどうか確認しなさい!』と記者に迫ったのですが、結局うやむやにされ、当時はとても悔しい思いをしました」
また、MBCドラマ『善徳女王』の主演女優、コ・ヒョンジョン(39)は、’09年1月の放送で、
「実は私、ミスコリア大会に出る前に、ちょっとだけ整形したんです(笑)」と衝撃告白。
“すっぴん美人”の愛称を持つヒョンジョンの告白は、
「彼女の飾らない人柄が伝わったと、視聴者にも好評でした」(パクさん)
同じく番組出演がきっかけで、イメージを好転させたのがソン・イェジン(28)だ。
’08年5月の放送で「芸能界に友人が1人もいない」事実を明かした彼女は、自身に定着している「生意気」なイメージについて複雑な思いを打ち明けた。
「私はもともと内気な性格なんです。周囲から“無愛想”と誤解され、なかなか親しくなってもらえなくて……」
また、SBSドラマ『オンエア』の“礼儀知らずで生意気なトップスター”役が、
《実はソン・イェジンをモデルにしている》という噂についても触れ、こう語った。
「私がモデルということはありえませんよ(笑)。そもそも暴力をふるったり、後輩の髪の毛をつかむような女優さんは見たことがありません」
司会者、カン・ホドンの執拗な追及も笑顔でかわした彼女に、視聴者の反応は、「これまでと違う魅力を発見した」と好評だったそうだ。
’06年公開の映画『夏物語』でイ・ビョンホン(39)と共演したスエ(29)は、’09年9月の放送で、ロケ秘話を披露。ビョンホンについて、
「撮影中は、後先考えずにビョンホンさんの魅力にはまってしまいそうだったので、あえて心を開かないよう警戒していました」とコメント。
放送終了後に大きな反響を呼んだ。その後ビョンホンが
《当時、彼女は内気な性格で近寄りがたかった。早く気持ちを伝えてくれれば受け止めたのに(笑)》とやり返したことで、一部では2人の“熱愛説”が囁かれる事態に発展した。
韓国芸能界やマスコミにも大きな影響を与える同番組には、クォン・サンウ(33)も登場。’09年2月、2週にわたって、ソン・テヨン(29)との交際から結婚に至るまでの全ストーリーを公表した。
「世間では“できちゃった婚”といわれますが、僕にとっては計画されていた妊娠でした。彼女と結婚するつもりだったし、子どもも欲しかった。
でも、結婚前の女優が気軽に産婦人科へ通える状況ではなかったので、旅行を装って米国の病院に行ったんです」
番組内では、当時交際を反対していたテヨンの母に、サンウが宛てた手紙も披露。
「7本あったCMも、結婚を機になくなりましたが、仕事や人気を気にして結婚を遅らせることは、私には“卑怯”だと思えたんです」
今年6月には、主演映画『砲火の中へ』の公開が決定。公私ともに順調なサンウだが、当時の彼にとって、こうした発言をすることは勇気のいる決断だったに違いない。
「番組では、ゲストの宣伝につながることはいっさいしないと決めています。たとえ彼らにメリットがなくても、
『視聴者が知りたいことを徹底追及し、彼らの本音に迫る』のが番組の方針。出演交渉に1年以上かかることもありますが、誠実かつ粘り強く交渉します。両者の信頼関係なくして番組の成立はありえませんからね」(パクさん)
次はどんなSTARの爆弾発言が飛び出すのかな?