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浜銀総合研究所がまとめた今夏の県民ボーナス支給見通しによると、民間企業に勤める1人当たりの予測額は前年比2・1%増の45万9千円となった。夏のボーナスでは2年ぶりにプラスに転じた。大企業の業績改善などが背景にある。

 

日本銀行横浜支店が3月に発表した企業短期経済観測調査(短観)によると、夏のボーナスに影響を与える2017年度の県内企業の経常利益は、大企業が増益となる一方で中小企業は減益だった。

 

これを受け同総研は、大企業ではボーナスが前年水準を上回ると予想。また、中小企業でも利益の水準自体は高く、人手不足感が強いことから人材確保の観点から、ボーナス支給額の引き上げに踏み切る企業が増えると見込んだ。

 

規模別では、30人以上の県内事業所に勤める県民の支給額は2・3%増の47万4千円となり、30人未満の事業者では0・9%増の28万4千円になると予測。大企業で働く割合が相対的に高い県外企業に勤めるケースでは、2・7%増の64万5千円を見込んだ。

 

民間の支給総額は、前年比3・1%増の1兆5956億円と予想した。人手不足を背景とした雇用情勢改善の動きを受けて、雇用者数の増加や、ボーナス支給対象者の正社員増を見込んだ。

 

公務員1人当たりの支給額は2・5%増となる予想で、官民合わせた支給総額は3・0%増の1兆7998億円となる見込み。
遠藤裕基副主任研究員は「今夏の個人消費についても、ボーナス支給額増が支え、持ち直しの動きが継続すると予想される」としている。

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