人生100年時代を自分らしく生きるための手段として「再キャリア(セカンドキャリア)」を選択する人が増えています。そこで日本女子大学教授の大沢真知子さんが、再キャリアでの働き方を教えてくれました。
「最近では人手不足のため、子育て中の女性を、戦力として欲しがる企業が増えています。『迷惑をかけてしまうかも』と恐縮する時代ではありません。時間的制約があるなかで、どのような働き方ができるか、企業と交渉して妥協点を見つける『オーダーメード型の働き方』がトレンドなんです」
キャリア重視でも子育て重視でも、何を優先させるか最終的な判断基準は、自分がハッピーかどうか。
「お母さんが充実していると、その背中を見て育つ子どもはいい子になる傾向が。いちばんダメなのは、自分はやりたかったのにできなかったことを子どものせいにすること。だからこそ自分のやりたいことを重視してほしいですね。女性は選択肢があるだけにつらい局面が多々あります。よく考えて取捨選択をして、その場その場でベストを尽くせば、楽しく素晴らしい人生が待っていますよ」
そう語る大沢さんが、「再キャリアでもっと輝く」ための心得を伝授。
【1】「ほかの社員にはない情報を持っている」と自信を持つ
キャリア熱心でも専業主婦でも、自分の過去の経験を過小評価しないこと。その立場にいたからこそ持つ情報があるとアピールすると◎。
【2】子育て期間は焦らずじっくり子どもと向き合う
意外に短い子育て期間は、子どもに集中して楽しむこと。手が離せない期間は、さらに仕事で加速するための充電期間だと思えばOK!
【3】自分の価値を高めるために勉強し、ビジョンを描く
消費生活アドバイザー、FP、社労士、家庭支援専門相談員、ケアマネジャーの資格は有効。ITスキルや新聞を読むことも大切。
【4】企業側との妥協点を見つけるためにしっかり交渉する
自分の妥協できない点は譲らずともOK。何ができて何ができないかをきちんと明確にしておくこと。要望は具体的に言うのがベター。
【5】「こうしなきゃ」ではなく、「こうしたい」を重視する
長い期間をかけて築き上げるキャリアだからこそ、自分に合ったものが続けやすい。自分の希望を重視して、仕事を選ぶのがベスト!
新しい世界を見つける鍵は「自分の経験に自信を持つこと」です。