「辺野古」県民投票や沖縄の未来について、若者を中心に活発な意見交換が行われたトークイベント=8日、西原町の沖縄キリスト教学院大学 画像を見る

 

米軍新基地建設に伴う沖縄県名護市辺野古埋め立ての賛否を問う県民投票の実施を目指す「辺野古」県民投票の会は8日、西原町の沖縄キリスト教学院シャローム会館で「10代、20代が語る沖縄の未来」をテーマにトークイベントを開いた。若者が積極的に意見を発信する場をつくろうと、同会の元山仁士郎代表(26)が企画した。19歳から26歳まで9人が登壇し、沖縄の課題や未来について真剣に意見を交わした。

 

登壇者は、自身らの世代の課題について「あまりにも沖縄の歴史を知らない」「政治に関心がない」「SNSなどでの作り話を真に受けてしまう」などと指摘。それらの課題を解決するため、体系的に沖縄の歴史を勉強することの大切さを確認し合った。

 

若者が基地問題について話しにくい理由については「ネット右翼にたたかれることが怖い」「ネット上で友人が離れていく」などインターネットの影響の大きさを挙げた。他にも「上の世代から自信を失わせる言葉を掛けられた」などと話し「私たちの意見を聞いてほしい。信頼してほしい」と訴えた。

 

最後にそれぞれが理想とする沖縄の未来について発表した。大学4年の具志堅貴哉さん(22)は「ヘリにも不発弾にもおびえなくていい未来」を挙げ、戦後復興に尽力した先人に感謝を述べた上で「僕ら世代は何もまだ成し遂げていない。諦めない、というスタンスでやっていきたい」と強調した。空手家の大城光平さん(25)は「日本政府や米国に対しての怒りを文化で開かせたい。文化の価値が高まった将来、政府は『なぜ基地を沖縄に造ったのか』となるはずだ」と話した。会場には約60人が訪れ、若者たちの意見に拍手を送っていた。

(中村万里子)

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