9日の沖縄県内統一地方選や30日の知事選に向け、まだ有権者になっていない16~17歳の高校生らが選挙について考える授業が5日、沖縄市のコザ高校で行われた。2年生を対象にした授業で、生徒らは「各候補者の違いは何?」「公約って守られてない気がする」など疑問を出し合い、自身が大切だと考えるテーマを考えた。県教委が呼び掛ける選挙関連SNSの注意点についても理解を深めた。
「最近通学中にいつもと違うものを見ませんか?」。担当の我如古香奈子教諭の呼び掛けに生徒からは「選挙カーで名前を連呼している」「のぼりを立てて手を振っている人がいる」など声が上がる。選挙の風景は見ているが「誰が誰か分からない」「候補者の主張は何がどう違うの」など疑問も飛び交う。我如古教諭は「10代、20代は投票率が低く、それでは若者向けの政策も増えない。自分にとって大切なものを考えて」と呼び掛けた。
授業では知事選へ琉球新報が展開する若者企画「VOTE!#みんなごと」の特集記事や、これを基に授業をした糸満高の記事が配布された。
担当した琉球新報の黒田華記者は「記事を見て若者の課題に言及するようになった候補者もいたのでは。投票も重要だが、投票前に自分たちの希望や意見を伝え、投票後には公約が守られているか見続けることが大切」と呼び掛けた。
沖縄市議選の印象について仲間花さん(17)は「誰が出ているのか、何をするのか、全然分からず、これでは選べない。候補者はどんな問題を解決したいのか伝えて」と求めた。
「選挙に行かない」と最初話した与古田岳さん(16)は「若者向けの政策がなく、投票したい人がいないが、入れたいと思う人がいたらしっかり支持する」と述べ、若者向けの政策を求めた。
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