県産黒糖を使ったカレー店を運営するあじとや(那覇市、山崎憲次代表)は、フランチャイズ方式の台湾展開に力を入れている。5月までに新竹、台北、中壢に3店を構えた。フランチャイズ料を無料にしたのが特徴で、同社からスパイスを買うことと、台湾店舗の経営者が同社の有料の研修を受けることを条件にしている。新竹、台北店は「楽咖(loka)」、中壢店は「あじとや」で看板を出している。
スパイスは台湾3店舗から毎月約60キロの注文が入るという。現在は郵送しているが、今後店舗が増えれば貨物輸送などを使い、現地に倉庫を置く考えだ。
研修は、台湾の出展希望者が沖縄に2週間滞在し、カレーやスムージーなどの作り方、接客や店舗運営などを山崎代表と各店舗のシェフから学ぶ。開店前後の1週間~10日は、山崎代表と永井義人取締役が現地に足を運び、なるべくあじとやに近い調味料や器具の現地調達を手伝う。研修費は100万円だ。その後「あじとや」の看板を持つ店は年に1度、5日間の研修を30万円で受けるしくみとなっている。
永井取締役は「教育事業に近いビジネス展開だ」と話す。
都市部ではなく、リピーターが多い地方に出店するのがポイントで、中壢店は30席が1日4回転する日もあるという。今後1年で10店舗以上の出店を目指す。
あじとやは、山崎代表が泡瀬店と首里城店を個人事業で営業していた。常連客だった永井氏が海外展開を提案し、山崎代表と共に2015年に株式会社あじとやを設立した。
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