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県畜産研究センター(今帰仁村)はアグーブランド豚の肉質調査を実施し、アグーは一般的な西洋系の豚肉より「おいしさ」に影響する成分を多く含むことを発見した。うま味や甘みなどに関わる「遊離アミノ酸」を約1・38倍多く含んでいた。さらにアグーは保水性に優れ、加熱調理で失われる肉汁の量も一般豚より少なかった。これまでアグーの「おいしさ」を示す科学的知見は少なく、ブランド力の強化や価値の向上につながると期待される。

 

アグーブランド豚は、アグー豚の雄と西洋豚などの雌を掛け合わせた豚。

 

肉質調査では、アグーブランド豚の交雑種10頭と一般豚10頭のロース部位を調べた。タンパク質を構成する成分の遊離アミノ酸の総量は、100グラム中にアグーは78・9ミリグラム、一般豚は57ミリグラムだった。加熱で肉汁を失う加熱損失率は3・6%、ドリップロスの少なさを示す加圧保水性は2・4%アグーの方が優れていた。

 

生産者や流通関係者から、肉質特性の解明を求める声があったという。県農林水産部の島尻勝広部長は「沖縄アグー豚の肉質の良さを科学的根拠を持ってアピールできる。生産体制が整えば、海外への可能性も広がる」と自信を見せた。

 

県アグーブランド豚推進協議会の調査によると、2017年度の出荷頭数は3万5093頭で、4年間で約2千頭増加している。

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