ロバート・梶原さん 画像を見る

 

米ホワイトハウスへの請願署名を呼び掛けたハワイ在住の県系4世のロバート梶原さんが19日夜に到着した関西空港で、約110分間にわたり入国審査の担当者から入国目的や政府による新基地建設工事が進められている名護市辺野古について繰り返し尋問され、足止めされた。新基地建設工事の停止を求めてきた梶原さんは別室での長時間の尋問に「政府による嫌がらせだ」と強調した。一方、大阪入国管理局関西空港支局は短期滞在で入国を繰り返す外国人の場合、別室で滞在目的を確認し無許可で働いて報酬を得ないか確認する必要があるとし「嫌がらせではない。入国審査として一般的だ」と説明している。

 

梶原さんは19日午後6時50分ごろから午後8時40分ごろまで別室で入国審査を受けた。梶原さんによると、入国審査の担当者は来日の目的や参加するイベントの内容などについて尋ね「辺野古へ行くのか」「デモをするのか」などの質問も含め、辺野古について大量の質問を繰り返したという。

 

別室での入国審査を受けた梶原さんは、活動を支援する人に状況を報告。連絡を受けた照屋寛徳衆院議員が19日夜、入国管理局に連絡して来日の目的など梶原さんについて説明し身元を保証した。その後、梶原さんは入国を許可され、深夜に東京へ飛行機で移動することができた。

 

大阪入国管理局関西空港支局は本紙取材に、辺野古の質問を繰り返した理由について「滞在中に働かないか確認するために活動内容、スケジュールをつぶさに聞いて本人の言うことに齟齬(そご)がないか確認する。本人の説明に信憑性(しんぴょうせい)を確認できたので入国を許可した」と説明し、政治的な意図を否定した。110分間の足止めについて「通訳を介すので日本語で話すよりも3倍くらい長くなる。(他の事案と比べ)それほど長い時間ではない」とした。

 

一方、梶原さんは年に3、4回来日し長期間滞在しているとし、昨年11月に来日した際は長時間の審査はなかったと強調。「これまで経験したことがなく、非常に驚いている。11月との違いは私が(ホワイトハウス請願の)署名を呼び掛けたことだけだ。東京に行く便に乗せるのを遅らせるためではないか」と話し、政治的な意図を感じると主張した。

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