NHKで放送中の連続テレビ小説『なつぞら』の4月10日放送で、語りを務める内村光良(54)が主人公・なつの父親役であると明らかになった。本編後半で粟野咲莉(8)演じる幼少期のなつが、戦争に行った父親からの手紙を読み上げる。
「この手紙を受け取った時には、もうこの世にはいない。だけど今も、一緒にいる。だから、悲しむな。やっと父さんは、おまえたちの側に戻れたんだ」
音読は徐々に内村の声に変っていき、「なつよ、私は約束通り、今もおまえと一緒にいるよ」の語りで締めくくるという構成だ。驚きの設定に、ネット上では感動の声が寄せられた。
《大事な娘を、天国から見守る役を演じるのは、並大抵ではなかったのが、伝わりました》
《なつよ、っていう呼びかけ、既に毎回の楽しみになってたけど、ナレーションの内村さんはなっちゃんのお父さんということなのか。納得。 内村さん、歌も声も魅力的》
《『なつよ、…』が今までと違って聞こえるし、あんだけ気持ちを込めてた理由がわかったよ》
ところがこの設定、実は昨年の紅白歌合戦で“ネタバレ”されていた。
紅白の本番で内村が「わたし内村、『なつぞら』の語りを担当いたします」と発表した際、ヒロインを務める広瀬すず(20)が「お父さん役です」とポロリ。内村がすかさず「がんばります! すみません、がんばりたいと思います」と声を張り上げフォローする一幕があったのだ。
そんなハプニングがあったものの、今回の展開は大反響。またNHKの『なつぞら』公式ホームページのインタビューで、内村は設定についてこう思い入れの強さを語っている。
「“語り”だから泣いちゃいけないし、でも娘を思わなきゃいけない。泣きそうになりましたがそこはこらえました。子ども時代のなつは9歳ですが、うちの娘も9歳なんです。そこは切り離していますが、どうしても気持ちが出てきちゃうんですよね。あそこの語りは、かなり食いしばってやりました」
紅白でも垣間見えた、内村の抜群の懐の広さ。今後の『なつぞら』でも、広瀬との温かい父娘関係を見せてくれることだろう。