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インターネットのオークションサイトなどで、米軍基地内からの横流しや転売品とみられる品が沖縄県内から多数出品されている。特に米軍の野戦非常食(レーション)の出品が多く、あるオークションサイトでは1箱1万円以上で取引されていることが確認された。基地内の免税品が転売される場合、売り主も買い主も税関への申告が必要となり、レーションも同様の扱いを受けるとされる。オークションサイトなどで出品されている品は、税関への申告がなされていない違法転売品や横流し品の可能性も指摘されている。

 

オークションサイトで米軍の「レーション」を検索したところ、8日現在で約70点の出品が確認され、そのうち約50点の発送地域が「沖縄県」となっていた。商品は「米軍実物」や「レア」などの説明書きが記されており、1箱単位や1袋単位で売買されている。

 

レーションの出品地は沖縄のほか、神奈川県など米軍基地が所在する都道府県が多い傾向もみられた。また、大手フリーマーケットアプリでもレーションが県内から多数出品されていることも確認できた。

 

日米地位協定に基づく関税法等臨時特例法によると、米軍基地内で免税された品物を譲り渡す場合は事前に税関長に申告し、必要な検査などを経て、許可を受けなければならない。また、免税された品物を譲り受ける場合も「輸入」とみなして、関税と消費税を税関に納付することとされている。

 

インターネットによる米軍基地内の免税品の横流しや違法転売は以前から指摘されてきた。2018年に出された政府答弁書によると、インターネットを利用した免税品の譲り渡し、譲り受けがあった場合も同法の規定によって税関への申告が必要だとの見解が示されている。

 

一方、基地内からの横流し品や違法転売について、沖縄地区税関の摘発件数は11年からこれまで、2件にとどまる。インターネットによる個人間の売買の場合、米軍基地内で得た品物かどうかの判別が難しく、摘発が難しい状況があるとみられる。

(池田哲平)

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