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2016年11月、ハブに左足をかまれて沖縄県立中部病院に救急搬送された際に適切な治療が遅れて後遺障害が残ったとして、40代男性が県に損害賠償を求めた訴訟で那覇地裁(平山馨裁判長)は11日、県に損害賠償約2800万円の支払いを命じた。

 

県側は医師によるハブ抗毒素製剤の投与の指示が遅れた過失については認めていたが、補償について男性側と争っていた。男性は左足関節の可動域が制限される後遺障害を負った。

 

平山裁判長は判決で、ハブ抗毒素製剤を投与せずに放置するなどの医師の対応が「基本的な注意義務に違反するものだった」と指摘。「健康の悪化を放置されたとも言える扱いを受けたことにより、後遺障害が残ったことは慰謝料の増額理由として考慮すべきだ」と判断した。

 

判決文によると、男性は16年11月26日午後10時15分ごろ、自宅でハブに左足をかまれ、同41分までには中部病院に救急搬送された。ハブ咬傷には6時間以内にハブ抗毒素製剤を投与することが有効とされているが、投与されたのはかまれて約9時間後だった。

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