文部科学省は31日、全国の小6と中3が4月に受けた全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果を公表した。県内の小学生は都道府県別で国語が5位、算数が6位と、共に平均正答率が全国平均を上回り、上位グループを維持した。中学生は国語、数学、英語の全3教科で最下位だったが、昨年と比較して全国との差はやや縮まっている。アンケート調査では、県内の児童・生徒は夢や目標を持っている割合が高いが、自己肯定感は全国平均と比べ低いことも分かった。
県内小学生の国語の平均正答率は68%で、全国平均を4・2ポイント上回った。算数は県内が68%で全国平均を1・4ポイント上回った。
県内中学生は国語が68%で全国との差は4・8ポイント、数学が53%で全国との差は6・8ポイント、英語は50%で全国との差は6ポイント、それぞれ下回った。昨年は全国平均との差が最大7・1ポイントあった。
文科省は小中の全教科の報告書で「すべての都道府県・(政令)指定都市が平均正答率プラスマイナス10%の範囲内であり、大きな差は見られない」とまとめた。
今回の調査は知識を問うA問題と活用法を問うB問題の区別をなくし、一体的に問う主題方式に変更した。中学校は英語の調査を初めて取り入れた。
調査では学力を問うテストだけでなく、普段の生活や学習への意欲などを聞くアンケートも実施した。県内の小中学生は「自分には良いところがあると思うか」という質問で、「当てはまる」「どちらかといえば当てはまる」と答えた割合が全国より低かった。
中学生は「夢や目標を持っている」と答えた生徒の割合が全国より高かった。一方で「学校に行くのは楽しいか」という質問に「当てはまらない」「どちらかといえば当てはまらない」と答えた生徒の割合が21・9%に達し、全国より3・9ポイント高かった。【琉球新報電子版】