沖縄の産業まつり内で開かれている第22回商工会特産品フェア「ありんくりん市」の特産品コンテストで、食品部門の最高賞に当たる県知事賞に輝いたベジ島豆腐タコライス。動物性の食材を一切使わず、ベジタリアンやビーガンの人でも食べられる一品だ。
開発したのは、恩納村瀬良垣のエリーズカフェの乙井恵理子代表(41)。9年前から夫の弘也さん(41)とダイビングショップを経営していたが、2年半前に店を移転したのを機にカフェを併設。「ダイビング後はおなかがすく」という客の声に応えて食事の提供を始めた。
外国人客などから「ビーガンの料理も出してほしい」との要望を受け、試行錯誤した結果、県民のソウルフードとなっているタコライスをビーガン対応の料理にして提供しようと思い付いた。
最も苦労したのは肉の代用品の開発だった。恵理子さんは「豆腐で肉の食感を出すために、調理法を工夫した。味気ないと言われないようスパイスの配合をいろいろ試し、黒糖を入れてコクと深みを出した。チーズも使えないので、豆乳を使ったマヨネーズで味を再現した」と振り返った。
12月からは豆腐で再現した代用肉を瓶詰めし、持ち帰り用やお土産として販売する計画も立てている。恵理子さんは「コンテストへの出品は初めてで、まさか県知事賞をもらえるとは思わなかった。多くの人に楽しんでもらえる料理に育てていきたい」と笑顔で語った。
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