首里城で10月31日未明に火災が発生した。13時30分に鎮火が発表されたが木造の主要施設「正殿」が全焼。また毎日新聞は正殿を含む少なくとも計7棟4,836平方メートルが焼けたとも報じており、歴史あるシンボルの焼失に心痛の声が止まない。
沖縄県出身のりゅうちぇる(24)は同日、Twitterで火災のニュースをリツイートし《どうして? 僕たちの宝物。誇りでありシンボルのような存在が、どうしてこうなってしまったの? ショックが大きすぎるよ》と投稿。続けて《つらい》と心情を明かした。また川平慈英(57)は《信じられない。首里城正殿・北殿・南殿全焼。悲しすぎる。琉球大学があった頃から仲間とメンコ、ビー玉で遊んだオアシス。沖縄&全国の英知と技術で再建されたシンボル。再再建に全力応援です》とツイートしている。
さらに首里城に思い出のある著名人からも悲しみの声が上がっている。田村淳(45)は《首里城の火災とても残念です》と切り出し、《プライベートやお城の番組で5回ほど行った首里城…とても魅力的で個性的なお城…行けば行くほど魅力が増すのが首里城です》《街の象徴でもあるお城が少しでも早く元の姿になる事を願います》とツイート。さらに山本彩(26)は《たった今帰国して ニュースを見ると首里城が…どうして…》とつづっており、驚きが隠せないようだ。
各メディアによると、首里城は30年に及ぶ復元工事を終えたばかりだった。正殿の復元工事は戦前撮影された写真などをもとに89年に着工され、92年に完成。そして今年1月に全エリアが完工した。
同日、衛藤晟一沖縄担当相(72)は国会内で「心を痛めている。非常にショックだ」と語り「一刻も早く再建しないといけない。内閣府としても音頭を取り、国土交通省や文部科学省とも十分協議し、県とも相談しながらやりたい」と意気込んだ。また韓国に出張していた玉城デニー知事(60)も帰国直後に「まずはこれから現場を確認しに行く」と語るにとどめ、足早に空港を去ったという。
首里城は「琉球王国のグスク及び関連遺産群」として、周辺の城跡など9件で00年に世界文化遺産に登録されている。加えて、首里城公園は昨年12月に入園者の累計が6,000万人に到達した。世界各国から観光客が訪れることもあり、今回の火災はCNNや中国国営メディアの中央テレビなどでも報じられている。
台湾の蔡英文総統(63)も再建を願い、こうツイートしている。
《首里城の火災は驚きを禁じ得ません。首里城は重要な世界文化遺産であると同時に、沖縄に行く台湾人観光客が必ず訪れる場所です。多くの台湾人が、私と同じように心を痛めているはずです。首里城が再建され、かつての華麗な姿を取り戻せることを心より願っています》
1453年の全焼から数えると、今回で5度目となる首里城の焼失。あらゆる枠を超えて、再建を願う声が止まないようだ。