(撮影:吉沢健太) 画像を見る

「“家族”を扱うドラマという点で、この年齢にして大変興味深い作品だと思いました。現代社会は家族の形が多様化していて、私自身、さまざまな家族観があっていいと思っています」

 

そう話すのは、『連続ドラマW 彼らを見ればわかること』(WOWOWプライムにて毎週土曜22時、1月11日放送スタート。第1話無料放送)で主演を務める中山美穂(49)。同じマンションに住む3つの家族が抱える事情を描く今作で、再婚相手と一人息子を家族に持つレディコミ漫画家の百々子を演じる。

 

「彼女は自分の信念というものをきちんと持っている女性。一人で頑張って生きてきた人の強さがあります。私自身も強いと思いますが、私と百々子では強さの種類が違うかもしれません(笑)」

 

中山自身の強さの理由を尋ねると、こう続けた。

 

「この年齢になると恐いものがないというか、ジタバタしない(笑)。いい感じで自由で、自分らしくいられるのがいいのかなあ」

 

’85年にデビューして以来、トップアイドルの道を突き進んだ10代、20代。32歳で結婚した後は一時期仕事を控えていたが、12年前に本格復帰。昔との違いは?

 

「“等身大”を求められなくなって、いただく役も幅広くなりました。どんな作品であれ、どんなポジションであれ、これまでと違うキャラクターの役をいただける瞬間はうれしいです」

 

また、若いころは私生活でも役を引きずることが多く、それが嫌だったと振り返る。

 

「役になりきることが演じることだと思い込んでいたんです。自宅でも衣装を着て過ごしたり、しゃべり方も変えたりして。それに比べて今は、現場が終わればパンと切り替わります(笑)。そういう意味でも、昔より演じることが楽しいですね」

 

’20年は本作を皮切りに映画『ラストレター』(1月17日公開)にも出演、と実に精力的だ。人生において仕事とは?

 

「作品として後に残るものだから作り続けたいものです。そして、それをずっと重ねていくことで、そのときそのときの私が残っている。うれしいし、ありがたいことだと思います。だから、プライベートの写真はいっさいいらないの(笑)」

 

シンプルな考え方が潔い。今年50歳を迎えるが心境にも「変化はない」ときっぱり。

 

「私、人からいつも『絶対、誰よりも長生きする』って言われるんです。困ったものなんだけど。だから、この先もたくさん時間があるわけで、50歳になるからって、考えても仕方ないなあと思って(笑)」

 

健康法などはあるのだろうか。

 

「とくになくて。運動もやらないし、私って本当つまらない(笑)。でも、最近はたまにラジオ体操をします。気がついたときに音楽なしで。舞台をやっていたときに毎回ウオーミングアップでやっていたら癖になっちゃって。ちゃんとやると結構、体にいいですよ。体を伸ばしながらオ〜とか言っちゃう(笑)」

 

今、やりたいことは手芸とも。

 

「編み物や刺しゅうのように無心で指先を動かすことが大好きなんです。昔は、撮影期間中でもセーターを1枚編んでいました。でも、目や肩にくるし、もっと時間ができてからでいいのかなあ(笑)」

 

最後に、同世代の女性たちへ元気になる言葉をお願いした。

 

「笑うってすごくいいと思う。いつも笑っていられるように心がければ、体も心も元気になりますよ!」

 

「女性自身」2020年1月21日号 掲載

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