「男ばかりの稽古場はむさ苦しいですよ。でも、それがいいのかな。女子がいると、カッコいいところを見せなきゃとか変に意識しちゃうでしょ、男って(笑)」
そう語るのは、舞台『泣くロミオと怒るジュリエット』(2月8日〜3月4日、東京・渋谷Bunkamuraシアターコクーンにて上演)に出演する橋本淳(33)。シェークスピアの『ロミオとジュリエット』を題材にしているが、出演者は全員男。戦後の港町を舞台に、対立する2つの愚連隊の抗争と若者たちの純愛を描く。
橋本はロミオの親友、ベンヴォーリオを演じる。
「柄本時生が演じるジュリエットは、正直、化け物です(笑)。でも、不思議とかわいく見える瞬間がある。時生の芝居を見ていると女子より女子というか、仕草は可憐だし、ロミオとのやりとりもけなげで応援したくなる(笑)。お客さんは最初ジュリエットが出てきただけで笑っちゃうと思いますが、だんだん見慣れてきて、最後は間違いなく感動します!」
作・演出は、自作の戯曲を映画化した『焼肉ドラゴン』で高い評価を得た鄭義信。関西圏の作品を得意とする鄭氏が挑む、関西弁のロミジュリも見どころの一つだ。
「僕は東京出身で、どっぷり関西弁の芝居もこれが初めて。大変ですが面白さも感じています。まず、関西弁というだけで人との距離が近くなる。標準語では言いづらいことも、関西弁だと包み隠さずスパッと言えちゃう感じとかいいなあって。人間くさくて好きです」
「女性自身」2020年2月18日号 掲載