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「柄本時生が演じるジュリエットは、正直、化け物です(笑)。でも、不思議とかわいく見える瞬間がある。時生の芝居を見ていると女子より女子というか、仕草は可憐だし、ロミオとのやりとりもけなげで応援したくなる(笑)。お客さんは最初ジュリエットが出てきただけで笑っちゃうと思いますが、だんだん見慣れてきて、最後は間違いなく感動します!」

 

そう語るのは、舞台『泣くロミオと怒るジュリエット』(2月8日〜3月4日、東京・渋谷Bunkamuraシアターコクーンにて上演)で、ロミオの親友・ベンヴォーリオを演じる橋本淳(33)。シェークスピアの『ロミオとジュリエット』を題材にしているが、出演者は全員男。戦後の港町を舞台に、対立する2つの愚連隊の抗争と若者たちの純愛を描く。

 

近年は年間3〜5本の舞台作品に出演。かつて戦隊シリーズでヒーローを演じた少年は、舞台人として名の知れた存在に。

 

「10代は、いわゆるイケメン俳優路線だったのかな(笑)。当初は演劇をやることを止められました。演劇に興味を持ったのは、20歳のときにNHKの朝ドラ『ちりとてちん』(’07年)で松重豊さんら舞台人と共演したのがきっかけです。それからは年間舞台を100本以上見て勉強して。演出家さんに顔を知ってもらうために飲み会に潜り込んだりしました」

 

映像とは異なる演劇の魅力は?

 

「舞台は毎日微妙に違うし、反省点をどう改善するかというのをやり続けて千秋楽までいく。それがとても楽しくて、全然飽きない。30代になってまた一段と楽しくなりました」

 

最後に目指す役者像を聞いた。

 

「自分は作品のなかのピースであって、“爪跡を残す”みたいな芝居は絶対したくないんです。将来的には『なぜだかわからないけど、あの人のシーンは印象に残ってる』みたいな、そういう俳優になれたらカッコいいなあと思います」

 

「女性自身」2020年2月18日号 掲載

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