北中城村で収穫されたばかりのアーサ 画像を見る

 

中部大学(愛知県)の研究チームは24日までに、沖縄料理にも欠かせない海藻のアーサ(アオサ、ヒトエグサ)に、ヒトコロナウイルスの抗体を増やす効果があることを確認したと発表した。アオサに含まれるラムナン硫酸という多糖類(食物繊維)にウイルスの増殖を抑える効果も確認されたという。世界的にも感染の拡大が続いている新型コロナウイルスも構造が似ていることから、研究チームは新型ウイルスにも効果があると期待している。

 

研究は、中部大生命健康科学部の河原敏男教授と同大大学院工学研究科の林京子客員教授が実施。化学薬品メーカーの江南化工(三重県)とラムナン研究所などと共同で研究している。今後、論文にまとめて発表し、商品開発も目指す。

 

研究では培養したコロナウイルスにラムナン硫酸を接触させると、高い抗ウイルス活性を示した。同じ構造を持つA型インフルエンザウイルスを用いたマウスへの感染実験では、ラムナン硫酸を与えると3日後にウイルスの量が半減。抗体ができる量を見ると、与えなかったマウスと比べ7日で1・5倍、2週間で2・3倍に増えた。

 

研究チームはラムナン硫酸が、ウイルスが人体の細胞に取り付くのを阻害するのと同時に人体が持つ免疫細胞を活性化して抗体をつくるのを促進させる効果もあると分析。ウイルスの構造が似ている他のインフルエンザウイルスやおたふくかぜ、麻疹のウイルスにも増殖抑制の効果があると期待している。

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