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緊急事態宣言が4月7日に大都市圏に発令され、同月16日には対象地域が全国へと拡大。宣言は5月末まで延長された。休業や外出自粛が続くなか、営業を続ける店や外出する人たちを私的に監視する“自粛警察”がエスカレートしている。

 

「多くの飲食店は営業時間の短縮要請に従い、宅配やテイクアウト対応も取り入れています。ですがルールに従っているにも関わらず、『閉めろ』といった張り紙をされた店も。もとから県外ナンバーの車であっても中傷されるといった例もあり、県内在住を証明するステッカーまで販売されました。医療従事者の子どもが保育園の通園を拒否されるといった、差別的な扱いも報告されています」(全国紙記者)

 

長期にわたるコロナ禍によって、逼迫を訴える飲食店などの経営者は後を絶たない。生計の不安を抱えながらも働く人々にとって、自粛警察の存在は不安を増幅させているという。自粛を巡った問題について、著名人も警鐘を鳴らしている。

 

元大阪府知事の橋下徹氏(50)は5月9日、『NewsBAR橋下』(AbemaTV)で「法律の建前では自粛要請はあくまで“お願い”である以上、店が営業を続けるかどうかは自由。強制的に止めようとするなら政治が命令し、併せて補償もするというのが本来の姿」と発言。

 

その上で、自粛警察の過剰な行動を「営業妨害などの行動を取れば罪に問われる」と指摘。「自粛を呼びかける動きは良いけれど、“営業の自由は守られている”という建前を忘れてはいけない」と喚起した。

 

10日放送の『サンデージャポン』(TBS系)では、実業家の堀江貴文氏(47)がリモート出演。ゴールデンウィークに自身のロケット打ち上げ計画が延期となった理由が、地元自治体にクレームが入ったためだと明かした。億単位の損失となり、会社存亡の危険性も示唆した。

 

自身の自粛経験から、飲食店などに向けて「ルールを守っているなら、規制業種ではないから20時までしっかり営業した方が良い」と断言。「ソーシャルディスタンスを保って感染症対策をしていれば別に悪いことではない」とし、「みんな自粛警察に委縮して、本来自粛しなくて良いことまで自粛して倒産したりするのはおかしい」と訴えた。

 

各紙によると、政府は「特定警戒都道府県」を除く34県を対象に緊急事態宣言を近日中に解除する見通しだ。いっぽう、都市部では一部商業施設などすでに営業を再開している。自粛警察の動きは、まだ続いていくのだろうか。

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