ロビーでは人型ロボット「Pepper」が時間帯ごとに違う声かけを。 画像を見る

新型コロナウイルスに感染した軽症の患者は、現在ホテルなどでの宿泊療養が基本となっている。入居した場合、一体どのように過ごすのか。東京都の場合を現地取材した。

 

現在、東京都が宿泊療養のために用意しているのが都内5カ所のホテル。宿泊療養にはA:入院中の医療機関から移行する場合(※1)、B:医師から入院が必要でないと判断され療養する場合(※2)の2パターンがあり、4月30日・5月1日にBパターンのホテル(両国「アパホテル&リゾート 両国駅タワー」、八王子「the b 八王子」)が報道陣に公開された。この2カ所では、ロボットが試験的に導入されている。

 

ロビーでは、人型ロボット「Pepper(ペッパー)」が時間帯ごとに違う声かけを。また、最先端AIを活用したお掃除ロボット「Whiz(ウィズ)」により、患者が出入りするロビーの掃除もスムーズ。ロビーには枕カバーや歯ブラシといった生活必需品の補充分が並ぶ。そして、各部屋には小池都知事からの手紙と血中酸素濃度測定器が。この部屋で体温、せき、鼻水といった体調をモバイルアプリに1日2回入力する。

 

患者は食事や物資の受け取り時にロビーへ行く以外、原則部屋から出られない。施設内には看護師が24時間常駐、医師が日中に待機しているので、急な体調不良にもすぐに対応してもらえる。回診はなく、Bパターンのホテルでは体調をモバイルアプリに毎日入力するのが必須事項でそれ以外は自由時間となる。

 

宿泊療養開始当初は外部からの差し入れが認められていなかったが、この2つの施設は差し入れが可能。「今後、ほかの施設も差し入れが可能になっていくかもしれません」(都職員)とのこと。宿泊費や食事など、患者の金銭的負担はまったくなし。2週間後、医師の経過観察の結果、問題がなければ退所となる。

 

※1:PCR検査あり。PCR検査で陰性が2回連続出れば退所。
※2:PCR検査なし。体温や血中酸素濃度を測定。自宅やホテルでの療養開始から14日後、医師が経過観察して問題がなければ退所。

 

「女性自身」2020年5月26日号 掲載

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