米国で死亡した黒人男性に連帯を示し、人種差別や人権抑圧について考えるスピーチなどが行われた集会=12日夕、沖縄市の胡屋十字路(ジャン松元撮影) 画像を見る

 

【沖縄】米中西部ミネソタ州で起きた白人警官による黒人男性暴行死事件に端を発した抗議デモが世界各地で広がる中、沖縄市胡屋でも12日、抗議集会が開かれた。約300人(主催者発表)が集まり、「命は平等だ」「差別がなくなるよう知恵を広げたい」など人種差別解消への思いを訴えた。

 

ウガンダ出身の男性は、母親から黒人であるが故に普段の生活に気を付けるよう教えられたことを紹介。「皆同じ人間で、肌の色で変わることではないが、現実は常に殺されるという恐怖がある。デモが世界が変わるきっかけとなり、励ましになる」と語った。

 

黒人の父と白人の母を持つジョーンズ・ビクターさん(12)=沖縄市=は、自身の肌の色から「学校に行くたびにチョコレートと呼ばれている」と話す。友人たちに不快な思いを正直に打ち明け、注意したところ改善したという。「平和になろうと言ったらみんな分かってくれる。差別はどこでも起きるが、なくしていけばいい」と強調した。

 

米国人の父と日本人の母を持つ「アメリカ系ウチナーンチュ」の比嘉マリアさんは「(米国の)血を引いているから差別に反対しているのではない。命どぅ宝で、みんな平等だ。一人の人として差別に反対したい」と力を込めた。

 

集会では最後に、スローガンになっている「BLACK LIVES MATTER」(黒人の命は大事だ)を参加者全員で叫び、世界各地の抗議運動に連帯を示した。

 

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