顔に痛々しい傷を負った少年の写真がソーシャルメディアを席巻している。事の発端は、ニッキー・ウォーカーさんという女性のInstagramへの投稿だった。
「私の甥っ子について拡散してください。私たちの小さなヒーローは、彼自身のヒーローたちの励ましをきっと喜ぶと思うんです」
ワイオミング州シャイアンに住むブリジャー・ウォーカーくん(6)は9日、妹に襲いかかってきた犬に勇敢にも立ち向かい、顔や頭を噛まれながらも妹をかばい続けたという。そして妹の手を引き安全な場所まで走って逃げ、自分と大切な妹の命を守り抜いた。後に、「もし誰かが死ぬなら、それは(妹ではなく)僕であるべきだと思った」とブリジャーくんは話していたといい、まさに決死の覚悟で妹と犬の間に割って入ったのだろう。病院に担ぎ込まれたブリジャーくんは頬やこめかみを90針も縫われたが、順調に回復しているという。
“彼自身のヒーロー”とは「アベンジャーズ」のスーパーヒーローたちだ。ブリジャーくんは彼らの大ファン。投稿にはロバート・ダウニーJr.(アイアンマン)、トム・ホランド(スパイダーマン)、クリス・ヘムズワース(ソー)、マーク・ラファロ(ハルク)、トム・ヒドルストン(ロキ)、ヒュー・ジャックマン(ウルヴァリン)らのアカウントが含まれており、彼らから言葉をかけてもらえたらブリジャーくんが喜ぶだろうと、ニッキーさんは考えたのだ。
投稿は破竹の勢いで拡散され、ヒーローたちに届いたようだ。キャプテン・アメリカのクリス・エヴァンスはビデオメッセージで「友よ、きみはヒーローだ。きみがしたことはとても勇敢で無私だった。きみの妹はこんな兄貴がいて本当に幸せだよ。あとで、本物のキャプテン・アメリカの盾を贈るよ。きみはそれにふさわしいから」語りかけた。
マーク・ラファロはニッキーさんの投稿にコメントを残した。「きみの勇気と心を本当に尊敬するよ。真の勇気とは、他人を支配したり、争ったり、いかにもタフガイのように立ち回ることでもない。何をすることが正しいかを知り、例え自分を傷つけることなったとしても実行できる、それが真の勇気だ。きみは、僕は今まで見てきたたくさんの人たちの中で誰よりも、男の中の男だ。賞賛を込めて……マーク・ラファロ(ブルース・バナー/ハルク)」。
現在、約23万人から「いいね!」が寄せられ、勢いよく拡散されているが、そこには多くの有名人が含まれている。今後、他のヒーローたちからも、何らかのアクションがあるかもしれない。