「中田監督は、死体が出てくるシーンやゾクゾクッとする場面も楽しまれているようで、撮影中、笑顔が多かったですね(笑)。私の服に血のりをつけるときも、監督自らつけてくださったりして、気合が入っていました」
ドラマ『恐怖新聞』(東海テレビ・フジテレビ系にて土曜23時40分〜)で事件を予告する新聞を受け取り、周りで次々と起こる殺人事件におびえるヒロイン・小野田詩弦を演じている白石聖(22)。原作は’70年代オカルトブームの火付け役となった、つのだじろうの漫画『恐怖新聞』。今回はホラー界の巨匠・中田秀夫監督によってドラマ化された。
衝撃的なシーンの連続で、恐怖に震えたり、悲しみの場面で毎回涙を流したり、要求以上の演技を見せた白石。熱演のあまり、役に入りすぎてしまったこともあったようだ。
「ホラー作品というのは音楽や効果音など“音”で恐怖感を上げていくので、息遣いも重要な演技の一つと知りました。初めて恐怖新聞が自分にしか見えないものだというのがわかるシーンで、息遣いを意識しすぎて過呼吸になってしまって、皆さんにご迷惑をおかけしたことが申し訳なかったです」
そんなときに優しく声をかけてくれたのが、母親役の黒木瞳だった。
「『こういう作品だからこそ、合間は切り替えて笑っていたほうがいいよ』とアドバイスしてくださったり、号泣するシーンでは、優しく背中をさすっていただきました。本当のお母さんみたいに温かく包み込んでくださいました。撮影が終了したとき、『よく頑張ったね』ってハグしてくださって、とってもうれしかったです。母親役が黒木さんで本当によかったです」
「女性自身」2020年9月22日 掲載