画像を見る

2020年1~8月末の沖縄県内の飲酒運転の摘発件数は1025件、逮捕者は339人で、摘発件数、逮捕者ともに過去5年の同期比で最少となることが22日までに、県警の統計で分かった。飲酒運転の摘発件数は19年、全国ワーストだったが、20年7月末現在はワースト上位にとどまり、17年以来3年ぶりに全国ワースト脱却の可能性が見えてきた。県警交通企画課の上間誠管理官は「新型コロナウイルスの影響で交通量が減少したことが要因の一つだといえる」と分析する。

 

県警によると、20年1月の飲酒運転の摘発件数は291件、前年同月比で94件増加したが、県が緊急事態宣言を出した4月は前年同月比で35件減少の112件。外出自粛や休業要請などが継続された5月は、前年同月比で70件減少し、今年最少の62件となった。沖縄総合事務局の調査では、20年1月22日の那覇市の交通量と比べ、緊急事態宣言中の4月22日の交通量は約3割減少したという。

 

20年1~8月末の飲酒運転摘発件数は前年同期の1185件から160件減少、逮捕者は490人から151人減少した。交通人身事事故は1736件発生し、前年同期の2540件から804件減少した。このうち飲酒絡みの事故は19件にとどまり、前年同期比で30件減少した。人身事故に占める飲酒絡みの事故構成率は1・09%となり前年同期から0・84ポイント改善している。

 

上間管理官は「外出自粛やテレワークなど、新型コロナ感染拡大防止策により、県内の交通事情が大きく変わった。飲酒運転の摘発件数は減少傾向にあるが、依然として全国平均の約2倍超と高い水準にある。油断することなく、県民一丸となって飲酒運転根絶に取り組みたい」と気を引き締める。  (高辻浩之)

【関連画像】

関連カテゴリー:
関連タグ: