10月に開催された2019年のてだこまつり=浦添市の浦添運動公園 画像を見る

 

【浦添】沖縄県浦添市で市民を二分する問題が起きている。ならば民意を問おうじゃないか―。その問題とは「てだこまつりを夏か秋か、どちらに開催するか」だ。てだこまつり実行委員会は市民に開催時期を問う「模擬住民投票」を現在実施しており、11月20日が締め切り。投票結果に従い、来年以降今後10年はその決まった時期に開催する方針という。同まつり実行委員長の松本哲治市長は「市民みんなのまつりなので、みんなで決めようということだ。ぜひ清き一票を」と呼び掛けている。

 

てだこまつりは期間中に例年17万人以上が訪れる市内最大級のイベント。今年は新型コロナウイルス感染症流行拡大の影響で中止になった。

 

1978年の第1回から4回までは秋開催だったが、第5回以降「てだこ(太陽子)にふさわしい季節に」との理由で7月開催に。第41回(2018年)から熱中症リスク軽減のため、10月に変更された。市によると、涼しい秋開催を歓迎する市民がいる一方、夏開催に親しんできた市民からは「戻してほしい」との意見も根強いという。

 

浦添市広報誌10月号はまつりの歴史を振り返りつつ「夏秋問題」を特集。紙面では「夏派」が「40年近く夏開催だったし、夏の定番でしょ」「夏休みのワクワク感」とメリットを主張。一方「秋派」は「涼しいから早い時間から子どもたちを連れて行ける」とアピール。激しい“選挙戦”を繰り広げる。

 

住民投票は小学生以上の市民対象。インターネットで基本受け付けており、市広報誌に折り込まれた投票はがきでも可能。

 

(荒井良平)

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