レオナルド・ダ・ヴィンチがイエス・キリストを描いた肖像画『サルバトール・ムンディ』。2017年に競売にかけられ、美術品史上最高額の510億円で落札されたことで話題となった。この作品の複製画が、伊ナポリの民家で発見されたと英BBCなどが報じている。
ダ・ヴィンチの弟子が約500年前に描いたとされるこの複製画は、サン・ドメニコ・マッジョーレ教会にあるドマ美術館の収蔵品。しかし、新型コロナウイルスの影響で保管庫を3カ月間開けていなかったため、美術館側は盗難に気づいていなかったという。
窃盗事件として捜査が進められているが、美術館に何者かが押し入った形跡はなく、ナポリ検察官のジョヴァンニ・メッリョ氏は「国際的な美術品取引を行う組織による依頼で実行された窃盗である可能性が高い」とコメントしている。
複製画はナポリ市内にあるアパートの戸棚から発見され、この家に住む36歳の男が、盗難品授受の容疑で逮捕された。