新たに土砂搬出作業で使用が開始された本部港塩川地区の北側の岸壁と荷さばき地=20日、本部町 画像を見る

【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設で、沖縄防衛局は20日、本部港塩川地区の北側で、岸壁と荷さばき地から埋め立て用土砂の搬出を開始した。これまで塩川地区の南側を使用しており、南北の2カ所から同時に搬出したのは初めて。名護市安和の琉球セメントの桟橋も並行して計3カ所から土砂を搬出し、工事を加速させる狙いがあるとみられる。

 

北側の岸壁と荷さばき地については、本部港管理事務所に対し、業者が昨年12月末に使用許可申請を提出した。北側と南側の2カ所を同時に使用した場合、塩川地区の3分の2が辺野古新基地建設関連の作業で占有される。移設に無関係な離島向けの搬出などを妨げないことを条件に、同事務所は許可を出したという。

 

南北の岸壁に運搬船1隻ずつが接岸し、大型車計259台分の土砂が搬出された。搬出を監視している市民によると、南側の岸壁での運搬船による搬出作業は1日平均で日130台分ほどの搬出量。2カ所の使用で搬出量は約2倍になるとみられる。

 

20日、沖縄防衛局は琉球セメントの桟橋、名護市辺野古の埋め立て予定地などで作業を進めた。米軍キャンプ・シュワブゲートからは大型車213台分の資材が搬入された。

 

県が19日に新型コロナウイルス感染拡大防止のため緊急事態宣言を出したため、「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」は20日から2月5日まで、抗議活動を休止している。

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