「舞台を始めた当初は、この先仕事がどうつながっていくのかわからなかったけど、一つ一つその役を頑張っていました。だから、役を上手に演じられたかどうかの評価がもらえるのは次の仕事が決まったときだと思っていて、それは初舞台を踏んでからずっとそう。“この役がきたってことは、あの舞台が評価されたのかな”って、ようやく安堵できるんです」
そう舞台人生を振り返ったのは、光GENJIのメンバーとしてデビューし、現在は俳優として舞台を中心に活躍している佐藤アツヒロ(47)。
今年第一弾となる舞台は、音楽劇『プラネタリウムのふたご』(2月6〜7日、東京芸術劇場 プレイハウスにてプレビュー公演を開催。〈大阪〉2月13〜14日、梅田芸術劇場メインホールにて公演。〈東京〉2月19〜23日、日本青年館ホールにて公演)。佐藤が演じるのは、星の見えない村にあるプラネタリウムの語り部だ。
舞台の稽古を“学校”にたとえ、新作に臨むときの心境を語る。
「毎日決まった場所に行き、時間も規則的。新学期のクラス替えのときにドキドキしたように、稽古初日は“今回のクラスはこれか!”ってワクワクするんです(笑)」
また、稽古前に役を作り込まないことを心がけているという。
「セリフは覚えますが、“決めていかない”ようにしています。演出家に違うものを求められたとき、作ってきたものが崩せなくて苦労することもあるし、何より自分で作ったものを自分で壊せる人じゃないとダメなんですよ。それを教えてくれたのはジャニーさんです。ほかにもたくさんありますけど」
ジャニーズに話題がおよぶと、いっそう言葉に熱がこもる。
「ジャニーズって、歌手、俳優、バラエティタレント、という決まった肩書がないんです。みんなが自分に合うジャンルで頑張って、一人一人が唯一無二の存在になれる。それって強みだと思います。たとえば僕自身、“舞台人”だとかこだわっていないからこそ、昨年末のクリスマスイベントで内海(光司)くんとまたローラースケートを披露したし。何者でもないからできるんです」
「女性自身」2021年2月2日号 掲載