辺野古新基地建設に使う土砂を遺骨が残る本島南部から採取する計画の断念などを求め、沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」の具志堅隆松代表(67)が行ったハンガーストライキに呼応し、県内外の20代の若者らが呼び掛け人となって日本政府に計画の中止などを求める「緊急ステートメント(声明)」を6日、ウェブで発表した。ホームページで賛同人を集めており、9日までに県内外の学生など60人に上っている。
呼び掛け人には「辺野古」県民投票の会元代表の元山仁士郎さん(29)=一橋大学大学院法学研究科博士課程=や、沖縄戦の記録や継承に取り組む石川勇人さん(22)=沖縄国際大4年=ら6人が名を連ねた。賛同者の3分の2は県外の若者という。
声明では、日本政府などに沖縄本島南部の土砂採取計画の中止と、県知事に計画の中止・制限の検討を求めている。その上で、一人一人が、日本の戦後処理や民主主義に関わる問題として当事者意識を持って学び、議論することを提言している。
声明は呼び掛け人の一人で、沖縄戦の遺骨収集家を支援する西尾慧吾さん(22)=大阪府茨木市=が発案し、平和学習の取り組みを通じて知り合った石川さんに相談して実現した。西尾さんは「具志堅さんが命懸けで問題提起しているのを拝見し、すごく申し訳ないと思った。ヤマトンチュとして何ができるか、その訴えに向き合いたかった」と話す。石川さんは「遺族の思いを多くの人に知ってほしいし、沖縄の人と県外の人とが一緒に考える場をつくりたい」と話し、今後Zoom(ズーム)を使ってトークイベントも計画する考えだ。
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