「田中投手が帰国したのは、もちろんヤンキースからFAになったことが大きいのですが、実は妻子のためでもあったのです。米国では長男がスクール(日本でいう幼稚園)で嫌な思いをしたそうなんです。“コロナ絡みで差別を受け、怖い思いをした”と。妻の里田まいさん(36)も不安を訴え、田中投手としても家族の安全を最優先し、日本に戻る決断をしたようです」(スポーツ紙記者)
3月26日にプロ野球が開幕。米大リーグから7年ぶりに日本球界に戻った楽天・田中将大投手(32)は本日行われた第2戦に登板予定だったが、ふくらはぎ付近に張りを訴え、回避することとなった。復帰登板が伸びた田中選手だが、その人気は健在だ。
「マー君人気は絶大です。日本に戻ってきた彼の登板を一目見たいがため、オープン戦の内野席が売り切れるだけでなく、ふだん発売しない外野席も長蛇の列ができるほどです」(前出・スポーツ紙記者)
日本のファンの絶大な声援を受け、仙台のマウンドに戻ってきた田中投手だが、背景には「家族を守りたい」思いがあったという。
「昨今、ヘイトクライムが大きな社会問題になっている米国ですが、昨春のコロナ禍以降、アジア系への差別が激増。“新型コロナウイルスは中国から広がった”とし、アジア系の人々がいじめや虐待を受ける事例が頻発したのです。ある調査では、米国に住むアジア系青少年のコロナ差別報告のうち、81.5%が“いじめや言葉による嫌がらせを受けた”と報告されています。特に子供たちは学校、公園で嫌がらせを受けたというデータがあります」
そう明かすのは、米国在住ジャーナリスト。
「カリフォルニアではアジア人の所有する幼稚園のドアに糞便がぬられ、屈辱的なメッセージが書かれるなど、反アジアの人種差別の報告が相次ぎました。8歳の中国系女児が学校で《パンデミックを引き起こしたのはお前とお前の仲間だ》と、男子同級生に非難されたという事例も。そのため、アジア系の子供たちを持つ両親は、通学に危険を感じる状況に陥ってしまったのです」(前出・在米ジャーナリスト)