”出会いの場”となるロケ撮影が行われたのはスキー場やBBQ場など 画像を見る

住んでいた場所は違っても、年齢が近ければ「そうそう! わかる」って盛り上がれるのが、青春時代にはやったバラエティ番組の話。各界で活躍する同世代の女性と一緒に、“あのころ”を振り返ってみましょうーー。

 

「今年、ついに50歳を迎え、“どうしましょうか?”っていう戸惑いを感じています。そんな私たち世代ですが、’80年代はまさしく青春そのもの(笑)。とくに高校時代に夢中になったテレビ番組は『ねるとん』です。環境的には男女共学、年齢的にも“モテ”に関してすごく興味があったころだったし」

 

“くらたま”こと、マンガ家の倉田真由美さん(49)が思い出の番組に挙げたのは『ねるとん紅鯨団』(’87〜’94年・フジテレビ系)。通称『ねるとん』は、お見合いパーティの代名詞ともなり、男女の出会いの新たなスタイルを確立した。

 

司会進行役は人気絶頂だった、とんねるずの石橋貴明と木梨憲武。視聴者から募った男女それぞれ十数名の参加者が「ご対面」を果たした後、「第一印象」を語り、「フリータイム」で親交を深めていく。

 

クライマックスとなる、男性から女性への「告白タイム」では「ちょっと待った」コールでライバルが出現したり、「ごめんなさい」とカップル不成立になったり、意外なカップルが誕生する「大どんでん返し」もあったりと、恋愛エンタメ要素が盛り込まれた。

 

「どんな女性が男性ウケするのか、だいぶ勉強させてもらいました。思い返せば、’80年代はこうした情報も、すべてテレビが中心にあった時代でしたよね」

 

どうすれば男性からモテるのか。そのヒントになると思ったからこそ、『ねるとん』に夢中になった。

 

「なまなましい男性の本音を知る重要な機会にもなりました。女ばかりの4姉妹で育って、少女マンガでしか男性のことを知らなかった私に、現実を見せてくれたわけです。片思いの男のコにストーカーチックなことまでして、『ほんと、お前、ヘンなやつだよな』なんて言われながら、いつかは両思いになるーーそれが少女マンガの世界ですが、“現実にはないから、そんなこと”って思えるように」

 

倉田真由美『ねるとん』で恋愛テク磨くも“だめんず”に苦労
画像を見る まずは男性陣が登場。「ご対面」となる前に、石橋が女性陣をインタビューする

 

番組では、女性が思うモテる女性と、実際に男性からモテる女性の“ズレ”があることも痛感。

 

「『ねるとん』では、たしか鈴木保奈美さんを理想の女性に挙げるケースが多かったと思うんですが、いざ始まってみると、けっして美人ばかりがモテるわけじゃない。目がぱっちりで、すらっとしていて、ハーフ顔の女性が人気にはなるけど、最後に告白されるとは限らなかったんですよね。’80年代、ちょっと地味めながら、ほんわかした雰囲気のある原田知世さんの、男性人気が高いことを私は意外に感じていましたが、それも納得がいくようになりました。『ねるとん』を見ながら、“へ〜、なるほど”ってモテの勉強もしていたわけですね」

 

バブル景気による華やかな生活が描かれたトレンディドラマを見て、“絶対に都会で暮らしたい”と、東京にある大学に入学。

 

「大学生にまでバブルの恩恵はなかったけど、ひとり暮らしはすごく新鮮で楽しかったです」

 

そうして’90年代になると、番組の影響から、各地で“ねるとんパーティ”と呼ばれるお見合いイベントが盛んに開催されるように。倉田さんも参加したがーー。

 

「カップルになったとしても、その後、うまくいったことは1回もありませんでしたね。その後も『ねるとん』で培った恋愛分析力を駆使しましたが、すいぶんダメ男に出会いました。現実は、そう甘くない(笑)」

 

しかし、そういった経験の蓄積から、ヒット作『だめんず・うぉ〜か〜』(扶桑社)シリーズは生み出された。

 

「虚言壁のある男とかもいて、だいぶ苦労しましたが、仕事に結びついたわけだし、失敗ばかりの恋愛も、まったく無駄ではなかったと思えます」

 

“男女のリアル”を描く倉田さんに、“恋愛の現実”を最初に教えたのは『ねるとん』だったのだ。

 

「女性自身」2021年4月13日号 掲載

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