初当選を決め、バンザイ三唱する中村正人氏(前列左から3人目)=25日午後11時36分、うるま市みどり町の選挙事務所(ジャン松元撮影) 画像を見る

【うるま】任期満了に伴ううるま市長選が25日投開票され、無所属新人で前市議の中村正人氏(56)=自民、公明、会派おきなわ、無所属の会推薦=が2万7597票を獲得し、初当選を果たした。無所属新人で沖縄国際大名誉教授の照屋寛之氏(68)=共産、立民、社民、社大、新しい風・にぬふぁぶし推薦=を1862票差で退けた。

 

選挙戦は3期12年務めた島袋俊夫市長の市政継承か刷新かが最大の争点となった。有権者は継承を選んだ形だ。投票率は55・49%で2017年の前回市長選を5・21ポイント下回り、2005年のうるま市誕生以来、過去最低となった。

 

中村氏は「島袋市長からバトンを受け継ぐことができた。後継者として市政を発展させていく。市民協働のまちづくりを進める」と述べた。

 

新型コロナウイルス感染症対策や経済振興、雇用対策、教育・子育て支援なども争点となった。中村氏は選挙戦で新型コロナ対策について「PCR検査希望者への支援を行い、ワクチン接種体制を確立する」と語っていた。県内では津堅島でいち早くワクチン接種が行われたことも強調した。

 

経済振興策は「沖縄自動車道から海中道路まで地域高規格道路を整備する」と打ち出した。これらの政策が支持につながった。

 

一方、照屋氏は市長給与の50%カットや学校給食費の段階的無償化などを掲げたが、及ばなかった。

 

照屋氏を支援した玉城デニー知事は「市民の判断の結果であり、しっかり受け止める。市の発展に中村新市長は頑張っていただきたい」と述べた。

 

当日有権者数は9万7千人(男性4万8138人、女性4万8862人)。

 

なかむら・まさと 1965年3月生まれ。うるま市田場出身。日本文理大卒。98年に旧具志川市議選で初当選し、うるま市議を含めて6期22年務めた。

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